2012年3月29日木曜日

「嫁ぐ娘へ」


いよいよあなたの出発(たびだち)の時が、やってきましたね。あなたとともに過ごした二十四年の歳月(としつき)が、走馬灯のように思い出されます。お父さんとお母さんが、結婚して早二十五年。もうすぐ銀婚式を迎えます。若いパパとママは、あなたが生まれた時、二人の愛の結晶の誕生に、新しい命の誕生に、それはそれは大変感激したものです。二人が力を合わせ一致団結し、初めて体験する子育てに取り組みました。パパの大きな手に抱かれてのお風呂は、あなたに心からの安心と安らぎを与え、とても気持ちよさそうにしていたものです。無我夢中で子育てをしているうちに、あなたはいつのまにか少女になり、乙女になり、そして美しい女性になりました。

 いつまでも子供だと思っていたあなたが、素晴らしい人とめぐりあい、私たちのところから羽ばたいて行くのですね。大きな喜びとともに少しの淋しさを感じます。お母さんが結婚する前、心に記した一文を、こんどはあなたに贈ります。

 「愛とは相手を思いやる心。愛とは相手の苦しみを自分のものとする心。愛とは相手のために自分の痛みに耐える心。結婚生活は、尊敬、知識、配慮、責任の四本柱の家屋みたいなものである」

 幸せを二人の手で築いて下さいね。遠くから祈っています。

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