北プロヴァンスで、式とパーティーを終え、翌日は片付けを手伝い、その次の日にお父さんにお礼を述べ、おいとましました。感謝のことばをメモに書いて、チラチラ見ながらフランス語で、感謝の気持ちを伝えました。欧米どこでもと思いますが、挨拶の際には、男女誰でも、子供も大人もほっぺたにチュッチュします。フランスへ来てからその光景を見続けてきた私ですが、日本人には無い慣習なので、それは避けてハグだけをしました。皆さんそのことをおもんばかっておられるようで、お父さんと、ハグをして握手を交わしました。挨拶のチュッチュは、ビズというそうです。
娘の運転で車に四人が乗って、出発です。40分ほど走ると、ファーブル記念館に到着しました。ポアロが、ぜひ行きたいと言っていたところです。ファーブル(1823~1915)が住んでいた家が、記念館になっています。「昆虫記」で有名ですが、学校の教師や、詩人でもあり作曲活動もしたそうです。研究し続けた部屋は、当時のそのままを残しています。家の前には、広い庭が広がっています。一つのことに夢中になって、その道を突き進んだ彼は、幸せな人生のように思います。
ショップで、ポストカードとファーブルの顔の記念切手を買いました。記念館の前の、大きなプラタナスの木の下に、テーブルとイスが置かれていたので、私達は飲み物を飲んで休憩しました。この日は、気温は39°もあり、乾燥しているとはいえとても暑かったです。日本の湿度の高い暑さとは違いますが、陽射しはきつかったです。日本で、ファーブルは偉人として本がたくさん出ており、子供達にも読まれていますが、フランスではあまり人気がないのでしょうか、記念館で出会った人は、私達の他に四組だけでした。日本でよく目にする、黒い帽子を被ったファーブルの晩年の写真が、入場パンフレットに載っていました。優しいおじいさんのお顔です。ゆっくり見学をして、庭を散策してから、次の目的地オランジュへ向かいました。
30分ほどでオランジュに着きました。オランジュには、2000年前のローマ遺跡が残っています。ユネスコ世界遺産になっていて、古代劇場の遺跡では、毎年夏に音楽祭が行われています。古代劇場は、日本ではよくテレビで放送されていて、詳しく内部を紹介してくれています。私は何度か見た記憶があります。大きな古代劇場を取り巻く外壁の正面入り口には、有名なオペラ歌手たちの写真が飾られ、紹介されていました。
この日はあまりにも暑いので外から見るだけにしました。石造の外壁は2000年の年月でずいぶん傷んでいましたが保存され、しかも現役で使われています。私達はオランジュの街を車で通り抜け、オランジュをあとにしました。数時間の滞在ではもったいなく、オランジュは小さい街ですが、歴史があり1日かけてゆっくり観光できる街だと思いました。
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