2017年9月21日木曜日

フランスへ(周遊の旅―13 ジヴェルニー)

 ジヴェルニーは、モネの家と庭園が有名です。モネは、ジヴェルニーの豊かな自然と水辺の風景に魅せられて、43歳で移り住み86歳で亡くなるまで暮らしました。私達は、五時頃ホテルに着き、モネの庭園を見に出かけました。ホテルから歩いて10分ほどのところにあります。庭園の入口に人だかりができています。よく聞いてみると、閉館時間が6時なので、迷っておられる人達でした。私達は、モネの庭園を見るために、フランス周遊のコースにジヴェルニーを組みこんだので、迷うことなく入りました。








 広い広い庭です。花の庭園にはたくさんの花が咲いています。日本美術の大ファンだったモネは、日本をイメージするヤナギやフジの木、日本産のリンゴの木を植えました。水の庭園には、日本風の橋と呼ばれる太鼓橋があります。人気の撮影スポットです。睡蓮は彼のライフワークとなっています。私達が以前暮らした岡山県倉敷市の美術館にも、所蔵されています。閉館時間が迫る中、私達はざっと見て回りました。庭園の所員が、出口へと誘導します。それでもショップで少し買うことができました。私達は最後のお客となりました。七時にホテルへ戻り、この日はホテルでのディナーとなりました。



  翌日10時にホテルを出て、再度モネの家と庭園を見に出かけました。入口には長蛇の列ができています。辛抱強く待ちました。ジヴェルニーはパリからも近く、フランス国内外からの観光客がたくさん訪れるようです。フランス語以外の英語やイタリア語など、いろんな言語が聞こえてきます。たくさんの人が列をなして入ります。私達はまず始めに、昨日見ることができなかったモネが暮らした家を見ることにしました。



 バラ色の壁とグリーンの窓枠が印象的な建物です。内装や家具は、当時のままに再現されています。台所は青、ダイニングルームは黄、と部屋ごとに色調が統一され、モネの色彩へのこだわりが感じられます。部屋や廊下には、400点以上の浮世絵が展示されています。 






人の流れにのってモネの家を見学し、そのあと昨日は慌ただしくざっと見て回った庭園をじっくり見学しました。ところどころにベンチが置かれています。ベンチに座り、広い庭園を眺め、行き交う人々を間近に感じ、ゆっくり散策しました。太鼓橋がかかる池には、睡蓮が咲いています。菖蒲も咲いています。睡蓮の葉の下にカモのヒナを見つけた時は、驚きと感動でした。小さいながらも泳いで移動しています。しばらくそのかわいさに見とれてしまいました。




 太鼓橋とヤナギと睡蓮の構図は、モネの世界です。どっぷりつかりゆったり過ごしました。モネの家を見て、花の庭園、水の庭園を散策し、最後にショップで時間をかけて吟味し、お土産や思い出の品を買いました。二時間ほど過ごしモネの庭園をあとにしました。 
 ホテルへ戻りカフェ休憩しました。このホテルは、部屋が四つのプチプチホテルです。モネの庭を模してかのように、広い庭には、いろんな花が植えられています。その庭を眺めながら食事や喫茶のレストランもされています。ここのご主人も仕事を終えられたシニアです。ご夫婦と娘さんと思われる女性と若い女性従業員との、家族経営されているような雰囲気のプチプチホテルです。あちこち泊まった民宿では、仕事を終えたシニアの人の第二の仕事が、民泊経営という夢を実現されたように思いました。帰り際に御主人が、大きな絵葉書をプレゼントしてくださいました。プチホテル全景と部屋の写真と広い庭が写っています。




 「私が切手を貼って投函するから、書いてもらって預かります。日本へ送ります」とのことで、私達が帰国してしばらくしてから届きました。絵葉書を見ると、ごっつい体格の表情豊かなおじさんの顔がよみがえります。一期一会を感じます。


 

0 件のコメント:

コメントを投稿