久しぶりに映画館へ出かけました。ちょうど一年ぶりです。広々空間の明るくきれいな映画館です。12個もの上映ホールがあります。私達は、一番広いホールでした。平日の午後の時間帯で、シニア向けの映画なのでしょうか、観客はまばらでシニアの方ばかりでした。
見に行った映画は画家熊谷守一翁の晩年の日常を描いた映画です。晩年の三十年は、庭に生きる虫たちを見つめ続け、絵に描き、一歩も外へは出て行かなかったそうです。
去年ブログに書きましたが、ポアロが神戸の美術館で「没後40年 熊谷守一展」を観て、ポストカードを持って帰ったのが出会いでした。
「お前百までわしゃいつまでも」という言葉にひかれました。とてもユニークな人物像を抱いてしまいました。かわいいねこの面白い表情が、気持ちをほっとさせてくれます。映画では童心のようにアリや虫を見つめ続ける彼の姿が、描かれます。時間というものが、彼には無いように思われます。地面に寝転がり、地面に顔をくっつけて、アリの動きに夢中です。妻に扮する樹木希林さんとの、夫婦の姿も面白いものでした。二時間近い上映時間があっという間に過ぎていきました。楽しいひと時をもつことができました。
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