先日運転免許証の更新に行ってきました。今回の免許更新は多分9回目だと思います。何年前からか更新が5年毎になりましたが、それまでは3年毎でした。最近は更新の時に写真を用意していかなくても、あちらで撮ってくれるので楽になり、スムーズに手順よく流れ作業で進み、待ち時間も短くなったように思います。
二人の子供は、18歳になってすぐ運転免許を取得しましたが、私は20代が終わろうとする頃に、一念発起して自動車学校へ通い始めました。子供が4歳と1歳の頃で、当時私の姉が車で20分ほどの所に住んでいたので、子供を預けて自動車学校へ通いました。仕事もしながらのことだったので大変でしたが、数ヶ月のことだから頑張ろうという思いで、何とか免許証を手にするまでやり抜きました。自分で車を運転することの素晴らしさ楽しさは最高です。機械のことは何もわからず、いじれませんが、それはプロにまかせて、ハンドルを握って車を走らせるだけのドライバーです。
人間が歩く、走ることによって、自分の体を移動させるのには、限界があります。しかし車に乗って移動するのは、どこまででも行くことができます。まるで魔法のじゅうたんのようです。車は、私が大人になって手に入れた初めてのおもちゃです。暑い日も寒い日も何のその、雨が降ってもぬれません。雪が降る日は危険なので車に乗りません。車の運転は、気持ちを快適にしてくれます。車の運転に有頂天になって、横着になったりすると大変です。自分の命も人の命もかかっています。私は大げさですが、自分の命をかけてハンドルを握ります。
高齢者講習はこちらという案内がありました。何年か先には私も受けなければなりませんが、何歳ぐらいまで車を運転できるのでしょうか。父は88歳で亡くなりましたが、その2年前迄は、車を運転して買い物や病院通いは自分でしていました。ところがある日突然、スーパーへ車で買い物に行ったまま行方不明になり大騒動になったのです。数時間後に見知らぬ若者に車を運転してもらって、家の近く迄無事に帰ってきたので安堵しましたが、86歳は立派な高齢者です。スーパーの駐車場に車を停めて、お弁当を食べながら意識が薄らいだのか眠ってしまい、目覚めてからフラフラ運転していたのを、若者が発見して何か変だと思い声をかけてくれたので助かったのです。大事に至らなかったことは、本当に不幸中の幸いでした。父は老化による膝の痛みがあり、歩くのは少ししんどかったのですが、車を運転するおかげで行動範囲が広がっていました。車は父の足になっていたのです。前述の一件が起こってから、家族が車の運転をやめた方がよいと父を説得したのです。車の運転をやめてから、行動範囲は限られたものとなり、介護を受けての病院通いへと父の生活は一変しました。はつらつさや生き生きさが徐々に無くなり、淋しい表情の老人になりました。父にとっての車の運転は、自立の術の一つであり、生きがい、はりあいだったのだと、後になって気付きました。
安全運転に心がけ無事故で、あと15年ぐらいは車の運転をしたいものだと、今の私は思っていますがどうなりますことやら。
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