夏休みのことでした。大きな台風が、あいちゃんの住んでいる町に近づいてきます。台風が上陸しました。大きなくすの木は、台風の暴風や激しく降る雨にも負けず、踏ん張っています。台風に負けまいと、どこまでも頑張っています。あいちゃんの家を、みんなを守ろうと必死です。大きな台風が、やっと通り過ぎました。あいちゃんの家も、みんなも無事でした。あいちゃんは「この大きなくすの木は、おじいちゃんがいるくすの木は、一生けんめい私たちを守ってくれている」と、心の底から思いました。
あいちゃんは、この大きなくすの木に、登ってみたいと思うようになりました。はしごを使って、大きなくすの木に登りました。あいちゃんの町がよく見えます。あいちゃんの学校も見えています。あいちゃんは嬉しくなって、どんどん上へと登っていきました。
あいちゃんは、驚きました。こんな高い所に、不思議なことに、あいちゃんの大好きだったゆりかごがあるのです。あいちゃんは、ゆりかごに寝ころびました。ゆりかごは、風にふかれてゆーらゆら。とても気持ちよい風が、あいちゃんのほおをなでていきます。くすの木の葉っぱが「ザワッザワッ」と、子守歌のようです。あいちゃんは、気持ちよくなってうとうと眠ってしまいました。
つづく
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