2012年8月26日日曜日

夏の終わりに


 処暑(しょしょ、暑さが峠を越えて後退し始めるころ)が過ぎても、まだまだ厳しい暑さが続いている日々ですが、どことなく秋の気配を感じるのは、気持ちのせいでしょうか。

 夏休みも残り少なくなって、子供たちは、宿題の仕上げに忙しい頃かもわかりません。海辺も少しずつ静けさを取り戻しています。ギラギラ輝く太陽と海辺のにぎわいが、真夏に似合います。学校が静まりかえり、近隣のプールからは、子供たちの元気な声が聞こえていましたが、そのにぎやかさも遠のいていきました。にぎやかだったセミたちの合唱も静かになり、蜩(ひぐらし)のカナカナと鳴く声や、ツクツクボウシの鳴き声が、夏から秋へと季節の移りを知らせています。

 毎年のことですが、夏の終わりが近づくころには、気持ちが秋を迎える準備に入ります。心に淋しさを感じ、なおいっそう深く思考し、秋生まれの私は、愛を語るハイネのようになります。「四季の歌」に出てくる歌詞のとおりです。

 古代中国では、人生を青春・朱夏・白秋・玄冬の四つの季節にたとえたといいます。

青春(青い春)は、未熟な世代で、家庭と社会に守り育てられる時代。

朱夏(赤い夏)は、真っ赤に燃える世代で、家族と社会のために一生懸命働く時代。

白秋(白い秋)は、自分のための世代で、今迄に得たものすべて(お金、経験、知恵)や時間を自分のために使う時代。

玄冬(黒い冬)は、再び人の助けを必要とする世代で、体の自由が利かなくなり、終末への準備をする時代。

今、私は、まさに白秋の時代を過ごしているように思います。            

0 件のコメント:

コメントを投稿