東京二泊三日の旅の三日目は、東京駅丸の内界隈を散策しました。東京駅丸の内駅舎の復原工事が終わり、グランドオープンする前日だったので、その式典の準備がしてありました。丸の内駅舎の前には、記念撮影する人がたくさん来ており、テレビの撮影もしていたり、人であふれていました。
何枚かの記念写真を撮ってから、丸の内仲通りを歩きました。派手々々しさのない、落ち着いた雰囲気のお店が並んでいます。丸の内に、こんなに素晴らしい雰囲気の街並みがあるとは、驚きです。さぞかし高級品が並んでいるのだろうと思うと、お店へ入る勇気はありませんが、ウインドー・ショッピングは楽しかったです。
丁度ガーデニングショーが開催中で、いろんな草花と人とをモチーフにして、表現されている作品は、見る者を楽しませてくれました。
今、NHKで放送している「負けて勝つ」は、吉田茂を描いているものですが、その中に何度も出てくるGHQ本部が置かれていたビルへも入りました。目の前に皇居が広がる一等地にあります。中には誰もいなくて、ギャラリーとして開放されていました。歴史を感じました。
それから重要文化財になっている明治生命館へ行きました。無料で土日のみ一般公開されています。前は皇居で素晴らしい眺めです。1934年(昭和9年)3月の竣工です。建物全体の構成や設備の充実度から、昭和初期におけるオフィスビルの最高峰を示すものといわれています。戦時中の金属回収、東京大空襲、終戦後にはGHQに接収され、昭和の激動期を乗り越えてきた明治生命館には、時代の記憶が刻印されています。1997年(平成9年)昭和の建造物としては、初めて国の重要文化財に指定されました。明治生命館の主要な意匠は、古代ギリシア・ローマを源流とする古典主義様式でまとめられています。大空間に柱が林立する一階店頭営業室廻りは、館内で最も荘厳な雰囲気の漂う空間です。大理石をふんだんに使い、漆喰と石膏彫刻による天井も素晴らしく、異次元空間に迷い込んだ感じです。広々とした回廊や、たくさんの応接室・執務室がずらりと並ぶ様には圧倒されます。家具もスパニッシュ式、イギリス式、ルネサンス式など、さまざまな西洋古典様式を用いているので、建物とよく調和しています。インテリアも目をみはるものがあります。ずいぶん前のことですが、うちのポアロ(夫)は、仕事の打ち合わせでこのビルの六階へ何度も来たそうです。日本の古き良き時代が凝縮されているように感じました。長い歴史を訴えているようにも思いました。
昼食は、ショップやレストランがたくさんある新丸ビルの七階で食べました。「台風が近づいてきており、風がきついので、デッキへは出ないようにして下さい」とガードマンが言っていました。七階からの丸の内駅舎の写真を、数枚撮ったあとだったのでよかったです。
丸の内界隈は、整備されつつ10年がたちます。大きな新しいビルも次から次へと完成し、ショップやレストランは数えきれないほどたくさんあります。ウロウロキョロキョロして一日を過ごせる面白い場だと思います。まだまだ東京には、魅力ある場所があると思うので、時々東京へ温故知新の小さな旅をしに行こうと二人で話しています。
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