2012年10月14日日曜日

大津祭


 先日滋賀県の大津へ大津祭を見に行ってきました。大津祭は江戸時代から四百年続いているもので、滋賀県無形民俗文化財に指定されています。ゴブラン織や装飾金具にかざられた13基の曳山が市内を巡行します。これは江戸時代の大津の経済力を象徴するもので、またこの祭をささえてきた大津町衆の心意気を示すものです。大津祭の特色のひとつに曳山それぞれにとり入れられている絡繰り(からくり)があります。絡繰りの題材は中国の故事や能・狂言からとったもので、文化水準の高さが理解できます。


 

 祭ばやしは京都の祇園祭と同じ「コンコンチキチン」です。13基の曳山の内、よく知られている名前の曳山がありました。一つは「源氏山」で、紫式部が石山寺において「源氏物語」を書いた故事にちなんだものです。いくつもの絡繰りがあり廻り舞台の原型であるといわれているそうです。二つ目は諸葛孔明の水神への祈りにより大勝をした故事による「孔明祈水山」です。三つ目は「神功皇后山」です。神宮皇后が戦さに先立ち戦勝を占ったとされる伝説にちなんでいます。この絡繰りは、次々と文字が現れてくるもので、江戸時代の文字書き絡繰りとしては斬新な仕組みだったようです。四つ目は「西行桜狸山」です。西行法師が桜の精(仙人)と問答を交わす様を現わしています。この曳山の曳き手は、たくさんの外国の若者が参加しており国際色豊かなものでした。それぞれの曳山は、各町から出ていますが、その曳き手は、町に関わる企業や大学からも参加しています。

大津祭を見て伝統を守り続ける人々の情熱を感じました。

 そのあと琵琶湖湖畔へ行って、お弁当を食べました。たくさんのヨットも浮かんでいました。大きな琵琶湖遊覧船がたくさんの観光客を乗せて入港し出港していきました。秋晴れの青空の下、気持ちよい風もあり、気分はリフレッシュしました。
 
 
 
 

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