私が今、住んでいる中国地方では、やっと稲刈りが始まりました。ふるさとの中部地方では八月中に稲刈りが行われていましたが、地域によって自然気象の影響でずいぶん差があります。自転車で田んぼのそばを通ると、稲穂のいい香りがします。世に知られている「実るほど頭を垂れる稲穂かな」まさにこの通りの光景です。お米を作っておられる農家の方々の労働のたまものです。まだこの先精米するまで重労働が待っています。消費者はお金を払えば簡単にお米を手に入れることができますが、消費者の元へ届くまでの過程で、多くの人の汗と労働と苦労があることを、いつも忘れてはいけないと思います。食事の前と後の「いただきます」「ごちそうさま」は、多くの人々と自然界への感謝の言葉ではないでしょうか。
知り合いの小学校の教諭をしている女性は、去年研修という名目で、農家へお手伝いに行き、農業の実地実習をしました。八十代後半の高齢男性が一人で、田や畑でたくさんのお米や野菜を作っておられます。二人の息子さんは勤め人で、お父さんだけが専業で農業をされています。二人の息子さんは、休みの日だけしか手伝うことができません。広い田畑を持っておられますが、何年か先には休耕田になりそうです。日本の農業の将来に不安を抱きますが、就職難といわれる今の時代、若者が農業の道に進むというのも一つの立派な選択だと思います。
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