2018年5月8日火曜日

お出かけ(滋賀三井寺)


 ゴールデンウイーク二日目のお出かけは、滋賀県大津市にある三井寺へ行きました。京都から大津へ最短で行くには、比叡山回りの山中越えのルートです。30分ほどで大津へ行けます。俗に三井寺と呼ばれるこの寺は、天台寺門宗総本山園城寺で西国十四番札所です。開祖智証大師円珍和尚(814~891)は、日本仏教の発展に尽くされました。ずいぶん前のことですが、父や母の札所巡りのお供で来たことがあります。今回は自分たちの札所巡りです。三井寺には天智・天武・持統天皇の産湯に用いられた霊泉があり、「御井(みい)の寺」と呼ばれていたところから「三井寺」になったそうです。長い歴史の中で、何度も兵火にあい焼失しましたが、豊臣氏や徳川氏の尽力で再興されました。



国宝・重要文化財・名園など貴重な寺宝が数多く残されています。三井寺の入り口、仁王門は、1452年の建立で重要文化財になっています。仁王門をくぐると、すぐ釈迦堂があります。室町時代初期の建築で、重要文化財になっています。本堂である金堂には、本尊の弥勒仏が秘仏としてまつられています。豊臣秀吉の妻、北政所により1599年に再建されたもので、桃山時代を代表する名建築だそうです。国宝になっています。


鐘楼は、1602年の再建で、重要文化財です。梵鐘は、近江八景「三井の晩鐘」でよく知られ、宇治の平等院、高雄の神護寺と共に日本三銘鐘となっているそうです。 



天智・天武・持統の三天皇が産湯に用いられたという泉が湧く三井の霊泉、閼伽井屋は1600年の建立で重要文化財です。正面上部に左甚五郎作の龍の彫刻があります。弁慶の引き摺り鐘は伝説となって今に伝わり、奈良時代の梵鐘で、この霊鐘堂も重要文化財です。 


一切経蔵は室町時代初期の建築で、重要文化財です。1602年、戦国大名毛利輝元により山口県から移築寄進されたのだそうです。



他にも重要文化財になっている唐院や毘沙門堂があります。西国十四番札所観音堂は一番奥にあり、私達は御朱印をもらってから琵琶湖を見下ろす展望台で少し休憩して三井寺をあとにしました。





広大な敷地の中を歩き、石段をはあはあ言いながら上り、森林浴も体験できました。長い歴史を感じながらの三井寺での散策は、ふと昔に戻れるような不思議な気持ちを味わいました。日本のあちこちにある長い歴史が、ずっとずっと後世に伝わっていくことを願いました。

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