2018年5月17日木曜日

お出かけ(奈良室生寺)


 ゴールデンウイーク最終日は、京都から三重へ奈良まわりで移動しました。桜井市で、埋蔵文化財センター、纏向遺跡、箸墓古墳を見てから室生寺へ寄りました。奈良県の東部、宇陀市にあります。深い山の中にある室生寺には、四時頃に着きました。拝観時間に間に合うかと心配しましたが、なんとか間に合い最後の参拝客となりました。





室生寺は奈良時代の末期、勅命により国家のために創建された古いお寺です。橋を渡ると室生寺に入ります。仁王門をくぐり鎧坂を上ると、弥勒堂があります。鎌倉時代に建てられました。弥勒菩薩立像と釈迦如来坐像は、平安時代初期のものです。釈迦如来坐像は、国宝です。次に金堂へと進みます。平安時代初期に建てられたもので、国宝です。御本尊釈迦如来立像は、平安時代初期のもので国宝です。その右には薬師如来像、地蔵菩薩像、左に文殊菩薩像、十一面観音菩薩像、前には運慶の作と伝えられる十二神将像が並んでいます。仏像の知識はありませんが、平安時代初期に作られたという歴史に圧倒されます。




山登りのようにたくさんの石段を上ります。次は本堂です。鎌倉時代に建てられたもので、国宝です。室生寺の本尊如意輪観音菩薩像は、平安時代に作られたものです。


 




さらに石段を上ると、五重塔があります。平安時代初期に建てられたもので、国宝です。総高16.1メートルで、屋外に建つ五重塔では最小のものだそうです。また室生山中最古の建築とのことです。以前台風の被害を受けて10年ほど前に修復されています。



私達は時間切れとなり、残念ですがこの石段の先にある奥の院へは行けませんでした。石段を見上げるほどの先にあります。とても面白かったのは、本堂の前で僧侶が「タヌキ!!!」と叫ばれた時、少し小さめのタヌキが臆することなく堂々と境内を横切っていったことでした。人間に慣れている様子でした。野生のタヌキをそばで見たのは初めてのことです。室生寺が深い山の中にあり、動物たちも共生していることを嬉しく思いました。静かな厳かな雰囲気の中、石段を踏みしめながら高い木々の下を下りました。室生寺はシャクナゲでも有名です。少し遅いですが少しはピンクの花が残っていました。


岩を積み上げたような石段の隙間からカエルの鳴き声が聞こえてきました。すると近くの藪の中からそれにこたえる鳴き声がします。何度かお互いを呼び合っているようです。夕闇迫る中を、幼児二人を連れた外国人家族が奥の院の参拝を終えておりてこられました。私達と外国人家族が今日の最後の参拝客です。


室生寺にはたくさんの国宝や重要文化財があり、古い時代のものが現代へと継承されてきていることに感動します。このあと一路三重へ車を走らせました。

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