我が家の野良部部長(娘)が植えて世話してきたイチゴが、花を咲かせています。小さな白い花です。あと少しで収穫です。楽しみです。
大根も花を咲かせています。白い花です。昔見たテレビドラマ「だいこんの花」を思い出します。残念なことに大根は不作となりました。種をまいた時期が遅かったのか、種が古かったからとか、部長が言っています。
農家の生まれの私ですが、野良部も園芸部もしたことがありません。できません。知識もありません。家族には信じられないと笑われます。収穫した農作物を当たり前のように食べ、美しく咲く花々も只々きれいだと眺めてきました。ずっと受け身の私でした。不思議なことですが、自分の手で育てよう、育てたいと思ったことはありません。農業の大変さを見て育った私は、収穫の喜びよりも精神的肉体的苦労の大きさがよくわかる気がします。そんな理由から私はできない、私にはできない、私はしないと決めつけてきました。結婚してずっとマンション暮らしだった私達ですが、一戸建てに住むようになってから状況が変わりました。ポアロは、庭に木々や草花を植え、時にはキュウリやカボチャ、イチゴなども育てました。野良部部長が誕生したのは、そういう父親の姿を見てきたからかもしれません。趣味の野良部や園芸部はとても楽しそうです。細やかな愛情を注いでいます。私はなぜ野良部や園芸部が苦手なのかと時々自問します。すると面白い答が返ってきます。自分のことだけを世話してきた私が、結婚して他者の世話をし、子供が生まれてからは必死に世話をし、愛犬二匹が家族になってからは、自分のことは後回しにして、人間や愛犬の世話を無我夢中でやってきました。そうして毎日が過ぎていきました。二匹の愛犬を見送り、二人の子供は社会へと羽ばたき、今は夫婦二人の静かなシニア暮らしです。それでも野良部や園芸部をしようとは思いません。時間があればピアノを弾き、書き物をします。ピアノに関しては、一曲につき一回弾いただけでも時間があっという間に過ぎていきます。好きな作曲家はベートーヴェンとショパンです。二人の曲を弾いているとその時代その場所へ入り込んだような気がします。二人が生きた時代、二人が生きた地に我を忘れ迷い込みます。実在の人なので、その人間的魅力にひかれます。ピアノを弾きながら、空想の世界で楽しみます。人それぞれの趣味ですが、私にとって野良部や園芸部は不得手ですが、ポアロや娘の趣味の恩恵を受けて、家庭菜園の収穫物をいただき、庭に咲く花々を愛でたいと思います。
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