2017年4月24日月曜日

ふるさとの田園風景

 今ふるさとは田植えの真っ只中です。私が子供の頃、田植えは梅雨の中で行なわれていました。伊勢湾台風襲来で、育った稲が大きな被害を受けて以降、早く刈り入れようとのことで、大型連休の頃に田植えが行われるようになりました。最近はそれも少し早くなってきたように思います。大型連休に入る前から始まっています。 
田植え前の代掻き作業
  農家にとって田植えは一大行事です。家族総出で地域をあげて行われました。実家は農家だったので、子供心に一大行事はとても嬉しいものでした。隣の村から元気のいい女性達が十人ほどの一団で来られます。田植えを任された人達です。リーダー格の女性が一切を取り仕切られます。昼食時には賑やかなおしゃべりに花が咲きます。台所は親戚の女性二人が切り盛りされます。お料理は普段と違いごちそうです。十時と三時のお茶の時間もあります。私はその賑やかさやごちそうなど、田植えという特別の日が好きではしゃぎました。

水路からきれいな水を引き込みます
 田植えに向けての準備は、田起こしから始まります。牛の出番です。それが済むと田んぼに水がはられます。その時には田んぼ一つ一つの畔が崩れないように、しっかり固められます。そしてクライマックスの田植えとなります。牛の力も借りて、すべて人の手で段取りよく行われます。時代は流れ、農業も近代化され機械化され、人の手だけでということはなくなりました。田も区画整理され、機械が入りやすく広くなりました。田起こしから田植え、稲刈りまで、機械がしてくれます。田植えをする機械は、早いスピードで進んでいきます。機械を操作するのはたった一人の人間です。農家も高齢化により担う人が減りつつあります。

みるみるうちに田植えが進んでいきます

広い田でも人は数人しかいません

田植えの後の田んぼにはカラスがたくさん
 知人の中には、夫婦二人で近所の田をいくつも任されて頑張っておられる方がいます。会社経営として、農業法人がやっている所もあります。

 ふるさとの田園風景は、姿は同じでもその過程はずいぶん変わりました。子供の頃を懐かしく思い出すふるさとの風景です。田植えが終わると、カエルの大合唱が始まります。賑やかな賑やかな大合唱です。

隣の畑では麦が育っています。空にはヒバリのさえずり



0 件のコメント:

コメントを投稿