桜の花が散る頃
春の嵐がやって来る
雷 暴風 大雨
それは別れ
悲しい別れ
美しく咲いた桜の花が
雨にうたれ
風に飛ばされ
無残な姿に変わる
三十年前の悲しい別れがよみがえる
四十四歳で旅立った姉
花吹雪に見送られ
春の嵐の中での夜伽
温かかった姉の手が
春の嵐の中で冷えていく
姉の魂が
春の嵐とともに天に昇る
桜の花にはまた会える
来年も
再来年も
花は咲く
姉の命は消えたけれど
子供へ
孫へと
命の流れは続いていく
春の嵐はつかの間
春の嵐はつかの間
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