先日京都の下鴨神社へ行ってきました。京都駅から北東へバスで30分ほどのところにあります。一週間前のブログに書いたのですが、鴨長明が「方丈記」を完成させてから800年が経ち、800年記念ということで書店にはいろんな「方丈記」が並び、テレビでもいろんな番組が製作され、昨年の東日本大震災、原発事故が起こって以降「方丈記」が注目されています。下鴨神社では「方丈記」800年記念事業として、コンサートや文化講座も開催されています。「方丈記」で盛り上がりを見せています。たくさんの人が訪れていました。
紅葉真っ只中で、素晴らしい色とりどりの木々の中、少し歩くと鴨長明ゆかりの摂社河合神社があり、方丈庵が再現されていました。約3メートル四方の方丈庵は、とてもかわいらしい広さで、鴨長明は一人生活するのにちょうどよい広さと考えたようです。物質は剥ぎ落とされ、愛する和歌と琵琶・琴を友として、晩年を方丈庵で過ごした鴨長明の心の内は、どんなものだったのでしょう。遁世とは、世間をさけて仏門に入ることと辞書にありますが、人間は人との関わりの中で、生まれて、生きて、去る、のが自然の成り行きだと考えている私にとって、鴨長明の晩年は孤独なものだったと感じます。
下鴨神社は世界遺産になっています。広大な糺の森は、町の中にありながら、ホタルも生息しており自然林の姿を残しています。毎年ニュースで取り上げられる、1月の「蹴鞠はじめ」や5月の「葵祭」は古都京都の雅びを全国に見せてくれます。本殿へ参拝してから次の目的地へ移動しました。
つづく
0 件のコメント:
コメントを投稿