2012年12月13日木曜日

私の好きなこと(Ⅱ―3)


 私の編んだ作品はずいぶん多くなりました。下手の横好きです。セーター、カーディガン、ベストなど多数です。寒くなってくると毛糸の手編みの小物も、寒さから身を守ってくれます。家族の数だけマフラーを編みました。そして帽子、レッグウォーマー、室内ばきになるソックスなど、どんどん編みました。作品はまだまだこれからも増え続けます。
 
 

 家族みんなにマフラーを編み上げた時、どこからか「ぼくにもマフラーを編んでほしいなー」という声が聞こえてきました。顔を上げると、カバくんが微笑んでいます。「ごめん、ごめん、すぐ編むからね」と私は言って、すぐにカバくんのマフラーを編みました。すると今度は「私もマフラーほしい」「ぼくもマフラーほしい」という声がしました。見上げると、カエルくんたちが見つめています。「そうだったわね、二人の分も編むからね」と私は言って、すぐカエルくんたちのマフラーも編みました。カバくんもカエルくんたちも「うれしいなー、あったかいよ、ありがとう」と言っているようです。私の心もあったかくなりました。

 

 原作アガサ・クリスティー「名探偵ポアロ」に対する女性版「ミス・マープル」の中で、マープルは編み物をしながら、いろいろ考えます。そしてひらめくのです。そこから事件の解決へとつながる糸口が見つかるのです。マープルが編み物をしながら、丸い目をくりくりさせる姿がとてもほほえましく、私はマープルの大ファンです。

 おばあさんになっても、炬燵に入って編み物を楽しみ、一本の毛糸から作品を仕上げる創作の喜びを持ち続けたいと思っています。

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