2016年2月5日金曜日

立春

 日本のあちこちの神社やお寺で節分の行事が行われ、いよいよ立春を迎えました。景色がキラキラとしてきました。

1か月前に雪が積もった瓦がキラキラしてきました

小川もキラキラ

水草が緑に

例年、鶯がなく川端柳も少し芽が出てきたような気がします

 立春と聞くと私はそわそわしてきます。雪が降る日があっても暦の上では春です。春を迎える前の人の気持ちは明るくなるようです。何事も前向きに考えられるようになり、ポジティブになります。この時期になると、毎年のことながら口ずさむ歌があります。「早春賦」です。難しい歌詞ですが、ずっと歌い継がれてきた名曲です。立春にぴったりの歌です。

「早春賦」   
吉丸一昌作詞   
中田 章作曲

春は名のみの   風の寒さや
谷の鶯      歌は思えど
時にあらずと   声も立てず
時にあらずと   声も立てず

氷解け去り    葦は角ぐむ
さては時ぞと   思うあやにく
今日もきのうも  雪の空
今日もきのうも  雪の空

春と聞かねば   知らでありしを
聞けば急かるる  胸の思いを
いかにせよとの  この頃か
いかにせよとの  この頃か

 楽譜の参考のところに書かれていたのですが、「森繁久弥作詞作曲の「知床旅情」は、最初の8小節が「早春賦」に似ているところから、この曲を下書きにして作られたともいわれている。しかし「早春賦」もまた、モーツァルト作曲の後期の作品「春の歌(春へのあこがれ)」をヒントにしているといわれている。明治時代の音楽家はヨーロッパ音楽への憧憬が深く、その憧れがこんな形になって現れたのであろう。唱歌というよりは、むしろ芸術歌曲といった方がふさわしい曲で、難解な歌詞だが、歌詞に忠実な曲付けがしてある」とあります。私はこのことは知らなかったので、モーツァルトの曲をヒントに作曲されたとは驚きです。久しぶりにピアノで弾き歌いをしようと思います。


追記   「早春賦」を作曲した中田章は、作曲家中田喜直の父です。中田喜直は「ちいさい秋みつけた」「めだかの学校」「夏の思い出」「雪の降る町を」など、多くの人になじみのある曲を作曲しました。20世紀の日本を代表する作曲家の一人です。

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