2016年2月26日金曜日

私達は粗忽者?

 おなかをかかえて笑いころげるようなハプニングが起こりました。先日ポアロ(夫)がグアムへゴルフ旅行に出かけた日のことです。会社の先輩や同僚と四泊五日の日程で、グアムでゴルフコンペに参加するというものです。久しぶりの海外旅行ということで、私達は緊張していたのだと思います。出発の日は、朝6時半にタクシーを予約していたので、定刻通り、私は玄関で見送りました。無事に帰ることを願い、やれやれと思っているところへポアロから電話がかかりました。「朝早かったから道がすいていて5分で着いたよ。一本早いリムジンバスに乗ろうか」と、ゆったりのんびりした口調です。電話が切れた瞬間、またすぐに電話がかかりました。「スーツケース忘れた。すぐ帰る」切羽詰まった声です。私の頭は真っ白です。「タクシーで駅まで私が持って行くから!」私は、普段着のまま、コートを着て、財布と携帯電話を持って、早朝のことで起きたままの顔で、スーツケースを引っ張って飛び出しました。とにかく緊急事態です。格好をかまっている暇はありません。一刻も早くスーツケースを届けねばなりません。顔面蒼白、心臓ドキドキ、油汗が滲みます。運よくタクシーはすぐつかまり「京都駅八条口関西空港行リムジンバス乗り場までお願いします」と、息急き切った私は早口で運転手さんに言いました。ポアロから電話がかかります。「今どこ」「御池よ」又かかります。「今どこ」「四条よ」又かかります。「今どこ」「五条よ」又かかります。「一本後のバスにするよ」とのことです。買っていた切符のバスには、少しの違いで間に合いませんでした。無事スーツケースを届けることができました。予定より20分遅れのリムジンバスに乗り、ポアロは出発しました。私は再度ポアロを見送りました。張り詰めていた気が緩み、脱力感でいっぱいです。まだ7時20分です。ラッシュアワーとなってきました。私はラッシュアワーの中を、一人とぼとぼ地下鉄に乗り帰りました。もし空港まで行ってから気づいたらそのまま行くしかなかったでしょうが!
 午後五時頃、グアムに無事着いたと電話がかかりました。やれやれです。どうしてこんなことが起こってしまったのか、ついつい考えてしまいます。驚きと大きなショックです。それも二人して。誰にも信じられないことでしょう。ポアロは、ゴルフバッグと貴重品を入れたショルダーバッグだけを持って、家を出たのです。ゴルフバッグは玄関に立ててあったのですが、何日も前から用意したスーツケースは、リビングに置いたままでした。久しぶりの渡航で緊張し過ぎていたのでしょうか。前夜は興奮しているのか眠れず、目覚まし時計で飛び起きて頭が回らず、どこか変になっていたのでしょうか。自分が渡航する時は、覚悟を持って日本を出るのですが、家族が渡航する時には、私はいつも無事を祈り願い念力をかけています。そのことが第一優先となり、荷物は眼中になかったのかもしれません。
 この日、私は英会話教室で、このハプニングを話しました。講師もクラスメイトも大笑いしてくれました。自虐ネタですが、みんなに笑ってもらって何故かほっとした気持ちになりました。四泊五日の旅を終え、ポアロは耳まで日焼けして無事帰りました。高齢者の4人旅、他の皆さんもバスの渋滞、カードを飛行機内に落としたこと、お土産の高級ウイスキーを空港で落として割ってしまったなど、事件があったそうです。
 留守中ゴムが伸び伸びになっていた私ですが、精神的には念力をかけ続けて、ぐったり状態です。とにもかくにも感謝です。

 お土産はきれいな写真でした。









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