2015年11月17日火曜日

生前葬

 つい先日ポアロ(夫)の知り合いの方が生前葬をされました。八十歳をこえられた男性と女性のお二人です。ずいぶん前のことですが芸能界の大物女優が、生前葬をされた時にトップニュースとなり話題に上がりました。最近では大物シンガーソングライターの男性が、昨年生前葬コンサートをされました。「古希(七十歳)という節目を前にアーティスト活動にけりをつける」として行われる生前葬コンサートです。「音楽活動は定年制がない。肉体的にも精神的にも老いた。そのけりをどこでつけるか迷っていたけど、古希を迎えてやろうと思った」と話されていました。そして一年が過ぎ、先日テレビに出演されていた彼は「一周忌コンサートをするつもりです」と言っていました。彼の作った曲が世に出た時からずっとファンである私は、陰ながら応援しています。いつまでも音楽活動を続けてほしいと願っています。
 生前葬とは、存命している人物が自分自身の葬儀を行うことですが、いつのころからか一般人の中にもされる方が増えてきました。前述の八十歳をこえられた男性は「お世話になった人を招いてお別れとお礼を言いたいので生前葬をした」と言われていたそうです。その彼は戒名も自分でつけられていました。しかし参列した誰かが僧侶をつれてきたので、自分でつけた戒名に対してえらく怒られ、その戒名はどうなったのかは定かではありません。自分の葬儀に喪主として参加し、自分の思い通りのやり方でするということは、本人にとっては最高だと思います。パーティー形式が多いようです。
 前述の八十歳をこえられた女性は、独身だったので職場の後輩達が(すべて男性)「女性の寿命は長いから貴女の葬儀に僕達は出席できない。僕達が元気なうちにお世話になった貴女にお礼とお別れを言いたいから、ぜひ生前葬をして下さい。僕達がします」ということで実現したとのことです。

 葬儀社は、本来の葬儀に加え生前葬のニーズも増えていくと、未来図を描いているようです。私は生前葬は考えていません。私個人の考えは、葬儀も戒名もなしで、家族に見守られて静かに旅立ちたいと思っていますが、檀家である以上それは無理かもしれません。お世話になった人達へは、私自身の言葉で私の気持ちを伝えようと考えています。

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