2015年11月10日火曜日

知るを楽しむ「菜根譚」

 今私は知るを楽しんでいます。テレビのおかげで「菜根譚(さいこんたん)」という名著に出会いました。私はこの本のことを知らなかったのですが、NHK「100分de名著」を観て知りました。
 中国の明代の末、16世紀から17世紀頃に、洪自誠(こうじせい)によって書かれたもので、処世訓の最高傑作とされています。初版から200年ほど経ってから高い評価を受けることとなり、日本へも伝わり和刻本「菜根譚」が、文政5年(1822)に出版されました。日本では江戸時代から昭和30~40年代まではよく読まれていて、各界のリーダーたちから座右の書として愛されてきたそうです。菜根とは野菜の根のことで「野菜の根は堅くて筋が多いけれど、いつもそれを苦にせずよく咬んでいれば、何事もなしとげられる」という宋の汪信民の言葉に由来している「菜根譚」とのことです。儒教、仏教、道教の融合した思想が反映されています。「人生を前向きにとらえる洪自誠の一言一句には、人生を生きる上での心構え、逆境にあってもなお輝く人間の真価のありかたなど、心に響くメッセージが溢れています」(テキストから)

心に残ったこと
 *逆境は人を磨く鍛錬の場であり、マイナスにとらえるのではなく前向きにとらえるべきである。
 *マイナスの中にプラスがある、大変だと思っているときに実は幸せがあるということを心にとめておくことは大切なこと。
 *耐えることの大切さ(長い時間をかけて鍛錬した人は、いつか長く高く飛ぶことができる)

感想
 *物の見方、考え方は、一つではなくすべて多面体として、柔軟な頭と心で見る必要があるということ。
 *成功・失敗が永遠に続くということはありえない。
 *人生の幸不幸は自分の心の働きがつくりだすもの。
 *足るを知る(欲望は際限がない)


   ずいぶん前に書かれた本ですが、洪自誠が言いたいことは、私自身は常日頃から心がけていることなので、彼に親近感を覚えました。

0 件のコメント:

コメントを投稿