2014年7月18日金曜日

 難しい選択

 高齢出産で一児の母になった姪に難問が勃発しました。現在生後五カ月の子供の育児の為に、一年間の育児休暇を取っている彼女ですが、夫に転勤の辞令が出たのです。
 単身赴任を選ぶか、家族共に引っ越しをするのか難しい選択です。妻が専業主婦の場合、子供の受験とか親の介護問題とかがあれば別ですが、そうでなければそんなに悩まず家族で引っ越しをする人が多いと思います。姪は育児休暇の後は、職場復帰の予定でした。単身赴任を選んだ場合、夫は月に二回ほどは週末に帰ってこれると思いますが、普段は彼女一人が育児と仕事の両方を担わねばなりません。本来子育ては父と母の二人三脚でするのが理想ですが、やむを得ない事情で母親一人が大任を果たさねばならない場合もあると思います。仕事を持っている女性が、育児と仕事を両立させる為には、助っ人となる誰かが近くにいてくれねばなりません。姪は子供が一歳になったら保育園へ預けようと思っていました。保育園へ預けても夕方には迎えに行かねばなりません。仕事が毎日その時間に間に合うように終わればいいのですが、パートでなければそれも難しいと思います。彼女が仕事をあきらめて、夫の赴任地へ家族で引っ越した場合、また新しい仕事を見つけ、一から始めなければなりません。今迄積み上げてきた職場での地位・実績を失うことになります。それはとてももったいないことのように思えます。
 私は単身赴任を選んだ経験者として、その是非は悩ましいものです。私の場合は、子供の受験のこと、一戸建て住宅に入居して二年のこと、犬を飼っていること、私がたくさんのピアノの生徒を持っていること、など総合的に考えて単身赴任を選びました。東京への転勤は、地方と違い住宅事情もいろいろ問題があります。単身赴任を選びましたが、子供が育つ過程での父親の役割も大きいと考えた私達は、週末は毎週家族で過ごせるようにしました。会社から月に二回の帰省旅費は出ますが、残りの分は自分達で賄いました。大きな支出でしたが、それよりも家族を大切にしたかったのです。結局単身赴任を十年もしました。振り返ってみれば、あんなことこんなこといろいろありましたが、よく頑張ったと思います。この経験は、私を自立させ、強く逞しい女性へと成長させてくれました。

 今回の姪家族の突然の転勤問題で、女性の仕事、子育て、転勤、単身赴任について、いろいろ考えてしまいました。周りの者は、二人の決断を見守るしかありませんが、何とか良い選択をしてくれることを願っています。

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