三重県松阪市岡寺山継松寺で3月2日、3日、4日に初午大祭が行われました。春の嵐が去り春一番が吹き、初午の日は穏やかな良いお天気になりました。3日のひなまつりの日が本祭りとなり、久しぶりに出かけました。
子供達がまだ小さかった時には、数回行った記憶があります。最近ではポアロの四十二才の厄年にお参りしました。それから早何十年が過ぎました。久しぶりの岡寺山は大祭というのに閑散としています。私が子供の時は、参道はたくさんの人で前へ進むのが大変でした。両側にはたくさんのお店が出て、活気に溢れていました。山門の所には、白い服を着た傷痍軍人の方がアコーディオンを演奏していました。子供心にその異様な雰囲気が伝わってきました。戦争の影を引きずっている時代でした。境内には見世物小屋が並び、興味関心好奇心はあるものの中へ入るのは怖さを感じて一度も入ったことはありません。そんな私の初午の思い出は、時と共に変わっていきました。お寺にお参りする人も減り、出店の数も減り、境内での見世物小屋も無くなりました。人口のピークが過ぎて、これからは人口減の時代です。日本の活気が衰退していくようです。私達はメインストリートを歩きました。駅から真っ直ぐのメインストリートは、道路幅も広く車両通行止めの歩行者天国となって、お店が並び多くの人で賑わっていました。
子供連れが多く、子供達はいろんな物を買ってもらい嬉しそうに動き回っていました。町一番の中心地に、パレードの一行がスタンバイしているのを知り近づきました。宝恵かご道中行列とあります。昔はありませんでした。十数年前から市の観光協会主催で始まったようです。初午は厄払いのお祭りです。小さな子供たちもいます。花形は17、18、19の厄の若い女性です。振袖を着ての厄参りです。華やかさが一段と輝きます。若い女性達の後には、先輩の女性達が続きます。籠に乗った女性は代表格のようです。最後は民謡を踊る女性達です。私は今回初めて宝恵かご道中行列を見ました。初午大祭を盛り上げる役は大成功しているように思いました。
人生の節目にある厄年を、無事に通過するための厄払い参りです。厄を落とすという意味で、ハンカチを寺に落としてお参りするのが慣習となっています。いつからか籠が用意されるようになりました。これも時代の移り変わりです。
老舗の和菓子屋さんの店先には、とても大きなサルハジキが立っています。大きなサルなので簡単には上へ弾じかれません。入れ替わりで挑戦する人がいます。子供の時から初午でお参りした帰りにはサルハジキを買ってもらいました。ミニチュアのサルハジキはとてもかわいかったのを覚えています。久しぶりに懐かしい初午を見ることができました。
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