2015年10月6日火曜日

夏の思い出(12)紀伊長島・尾鷲

 日本の二大長期休暇の一つであるお盆休暇が終わったある日、三重県南部に位置する紀伊長島と尾鷲へドライブしました。行きは国道42号線を走り、1時間半で紀伊長島に着きました。テレビで情報を得たリゾートホテルに関心があったので、立ち寄りパンフレットをもらいました。熊野灘に面しており、水辺まで歩いて行けて海水浴を楽しめます。テニスやグランドゴルフもできて、コテージもたくさんあります。ホテルには温泉施設もあり、朝食は豊富な海の幸のバイキングです。テレビの旅番組で紹介されていたのですが、私はとびつきました。いつか近いうちにこのホテルに滞在し、ゆったりと流れる時間を過ごしたいと思っています。




そのあと「道の駅マンボウ」で、大好きなにぎり寿司と魚の干物を買って尾鷲へ向かいました。尾鷲には、平成19年2月にオープンした三重県立熊野古道センターがあります。夕方になってしまい閉館となり、残念ですが中へ入ることはできませんでした。しかし建物は立派です。私的建築学会所属の私達は、素晴らしい姿の建物に興奮しました。見晴らしの良い小高い丘にあるという環境にも感動しました。尾鷲ヒノキや熊野スギなど地場産の材料を使っているとのことです。尾鷲ヒノキは、60~80年生のものを6549本使用しているそうです。


 熊野古道は、平成16年7月に世界遺産に登録され、それ以降テレビでも数多く取り上げられてきました。「熊野古道を歩く」というツアーも企画され、多くの人が訪れています。熊野古道は、熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)に参るための道で、伊勢から、吉野から、高野山から、京都からとルートがいくつもあります。代表的なものが紀伊半島を西回りする「紀伊路」と、東回りの「伊勢路」です。「紀伊路」は、平安中期から鎌倉期にかけて盛んに行われた法皇や上皇らの御幸ルートで「伊勢路」は、江戸時代以降盛んになった伊勢参宮を終えた旅人や、西国三十三カ所めぐりの巡礼たちが辿った庶民の道です。何十年も前に熊野三山へ参拝している私達ですが、車で楽々と行きました。いくつもの峠を越えて、長い道のりを歩き、何日もかけて詣でた昔の人達は、現代人よりはるかに健脚で、強い精神力を持っていたように思います。パンフレットには、美しい写真がたくさん載っています。全行程は無理なので、部分的に熊野古道を歩きたいと夢がふくらみました。
 今回のドライブの途中、紀北町に「種まき権兵衛の里」がありました。わらべうたにある「権兵衛さん」でしょうか。権兵衛屋敷と広大な日本庭園があるそうです。ここへも一度行ってみたいと思っています。

 郷土の歴史や地理、名所など、まだまだ知らないことがたくさんあると痛感しました。誇れるふるさとを再発見したいと思います。帰りは昨年尾鷲まで開通した紀勢自動車道を通り帰途につきました。知るを楽しむ小さな旅でした。

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