シルバーウィーク最後の日は、以前から行きたいと思っていた大山崎山荘美術館へ出かけました。大阪府との境、京都府乙訓郡大山崎町にあります。大山崎山荘美術館は、JR山崎駅近くの天王山登り口から入っていきます。大山崎山荘美術館を通り過ぎると、天王山へと続いています。明智光秀を豊臣秀吉が破った大山崎の戦いは、天王山山麓で行われ、歴史上有名なところです。
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JRの線路からいきなりの坂道です |
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天王山の戦いの案内 |
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山荘は登山道から右に曲がります |
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丁寧な案内がたくさんあります |
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秀吉が活躍した時代の地図 |
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山荘入口の案内板 10分ほどの上りでした |
大山崎山荘は、大正から昭和初期に、実業家加賀正太郎(1888~1954)が別荘として自ら設計した英国風の山荘です。その後、加賀家の手を離れた山荘は、平成に入って取り壊しの危機にあいましたが、1996年春「アサヒビール大山崎山荘美術館」としてよみがえりました。加賀正太郎は、証券業をはじめ多方面で活躍した実業家であり、一方蘭栽培をてがけ、植物図譜を刊行するなど趣味人としても大きな業績を遺しました。NHK連続テレビ小説「マッサン」でも有名になったニッカウイスキーの創業にも参画しています。彼は自分の夢を実現するために、山を一山買って別荘建設に着手しました。壮大な夢、スケールの大きさに驚きます。富を築いた人、財を成した人、またはその後継者の行動は、庶民からは計り知れません。トンネルをくぐると素晴らしい庭園が広がっています。
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山荘かと思いきや案内所でした |
さらに木々の中を歩いていくと山荘の門が現れます。アガサクリスティのドラマに出てきそうな雰囲気です。
門をくぐると右に小さな建物がありました。外観を山小屋風にした茶室だそうです。
山荘は二階建です。一階には応接間、居間、食堂があります。二階には貴賓室、浴室、夫妻寝室、テラスがあります。各部屋は展示室となり、アサヒビール初代社長山本為三郎氏(1893~1966)のコレクションが数多く展示されています。河井寛次郎、濱田庄司、バーナード・リーチなど、国内外の工芸の名品がありました。
新館は安藤忠雄さんの設計で地下に潜ったように作られています。そこではクロード・モネの<睡蓮>連作を見ることもできました。
広い庭園は、春の桜、夏の睡蓮、秋の紅葉、冬の椿と四季折々に楽しめるそうです。
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温室への渡り廊下 |
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工事を監督するために最初に造った塔だそうです |
二階に喫茶室があり、某有名ホテルのケーキセットをいただきました。喫茶室の横のテラスからは、木津川、宇治川、桂川の三川が一望できます。
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宇治方面を見る |
建物の中をゆっくり見学し、美しい庭園を散策し、後世へ伝えてくれている先人の偉業の恩恵を賜りました。
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