先日久しぶりに大型ス-パ-へ買い物に行きました。全国展開する日本最強の大型ス-パ-です。この日は平日ですが特売日だったので、食料品売り場に長蛇の列ができています。その列はみるみる100mにも伸びていきます。何事が起こっているのか始めはわかりませんでしたが店員さんが「最後尾」と書いたプラカードを高く掲げています。玉子のタイムセ-ルが行われていたのです。10個入りパックが98円で、一人1パックとのことです。子供連れの若い人からお年寄りまで、この日の目玉商品を手にするために、忍耐強く並んでいます。私は他に用事があり、急いでいたので並びませんでしたが、庶民の暮らしとは、こういうものだと改めて思いました。
その数日後、用事があり再び同じ大型ス-パ-へ行きました。その日は土曜日で、家族連れのたくさんの客で賑わっていました。食料品売り場があるフロア-に、またまた長蛇の列ができています。前と同じく店員さんが「最後尾」と書いたプラカードを高く掲げています。列は前回よりも長く伸びていきます。前と違うのは、土曜日ということで男性も多くおられます。老若男女たくさんの人が並んでいます。前回と同じく今日の目玉商品を手に入れるために、並んでおられるのかと思いましたが、そうではありませんでした。「3億円 みんなで山分けしよう」と、テレビで宣伝していたキャンペ-ンの大抽選会が行われていたのです。抽選に当たれば三千円がゲットできるのです。私もそのキャンペ-ンのことはテレビを見て知っていましたが、今日が抽選会とは知りませんでした。抽選するためには、三十分以上も並ばなければならないと聞き、またまた時間がないので参加できませんでした。抽選会に参加できたとしても、三千円が当たる確率は低いものです。それでも皆さんは、期待して忍耐強く並んでおられます。庶民の暮らしは厳しいものです。たとえ百円単位の事であってもおろそかにはできません。三千円が当たるかもしれないと考えたら、抽選会に参加しないわけにはいきません。
生活格差を無くすための方策を、政治家の皆さんはいろいろ考えておられますが、税金、年金、教育、福祉、医療、失業問題など、幅広い社会問題の底にある庶民の暮らしの実情を、どのくらい理解・把握されているのでしょうか。私達も年金暮らしの身です。年金だけで生活するのは不可能な状況です。預貯金を切り崩してやっていかねばなりません。特に私は国民年金ですが、満額ではありません。年齢とともに身体もいろいろ不調が起こるのは予想されることです。医療費はどんどん必要になってくると思います。日本の国民のほとんどが庶民です。庶民が一致団結し結束し、庶民の暮らしを向上させるため、政治を動かす風が起こることを、切に望みます。百円玉一個の重みがひしひしと感じられる体験でした。
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