昨日に引き続き「文楽鑑賞教室 はじめての文楽」鑑賞記です
まず最初に解説「文楽へようこそ」がありました。
*文楽は大阪で生まれて大阪で育ちました。
*文楽の舞台は、大夫(たゆう)と三味線による義太夫節(ぎだゆうぶし)と人形の動きとが一体となって生まれます。
*義太夫節は竹本義太夫が創始した一種の声楽で、大阪道頓堀に竹本座を作り、近松門左衛門の作品を上演し「曽根崎心中」が大ヒットしました。
*文楽の舞台を支える2本の柱は浄瑠璃と人形です。
*「文楽」と呼ばれるようになったのは、明治の終わりごろからで、それまでは「操り浄瑠璃芝居」または「人形浄瑠璃」といっていました。300年の歴史を持っています。
大夫と三味線弾きの紹介があり、実演をはさみながらの解説が続きます。
*大夫は登場人物のすべてのセリフだけでなく、その場の情景から事件の背景の説明まで、一人でやってのけます。登場人物の数も数人から十数人に達し、老若男女、武家、町人、百姓などを語り分け、人物の心を表現することが最大の目的となります。
*三味線は一番大型で音も低く大きい太棹です。ばちは象牙で厚く、重く、重量感のある力強い音色を響かせ、大夫の語りを助けます。
*文楽では人形遣いが堂々と観客の前に登場します。
*文楽人形は一体の人形を三人がかりで動かす「三人遣い」が独特の人形操法です。主遣い・左遣い・足遣いの三人の気持ちと呼吸がぴったりとあわなければ、人形の動きはばらばらになってしまいます。
*人形の背丈は1m20㎝~1m50㎝、重さは5~10Kgあります。
人形遣いの説明と実演があり、観客の中から三人の方が舞台に上がって、人形遣いを体験されました。四十代くらいの女性二人と男性一人でした。
今日の出し物は「三十三間堂棟由来(さんじゅうさんげんどうむなぎのゆらい)」でした。
大夫と三味線弾きは、話の展開場面で入れ替わります。何組かにバトンタッチされました。
舞台最前列の上に字幕が出ます。大夫の語りです。舞台の人形の芝居を見て、字幕を見て、さらに大夫を見てと忙しかったです。短い時間でしたが、日本の伝統芸能文楽を勉強しながら楽しみました。平成二十年(2008)ユネスコ無形文化遺産となっています。