2013年7月10日水曜日

親孝行(4)


 いろんなやっかいな手続きが終わり、まんたん(義母)が介護サ-ビスを受けられることになりました。要介護1と認定され、週二回のデイサ-ビスと月二回のショ-トステイを利用したいと考えています。介護申請をしたあと介護認定を受けるために認定調査員の来訪があり、調査委員会を経てから認定結果が出ます。次にケアマネ-ジャ-と面談し相談しながら、どこの事業所を利用するかを決めます。それから事業所の人とケアマネ-ジャ-の来訪があり細かいことを決めます。いろんな手続き書類書きがあり、これを高齢者が一人でするのは難しいと思いました。

 何日はデイサ-ビスに行くとか、何日はショ-トステイに行くとかを、リビングのカレンダ-に書き入れています。まんたんがカレンダ-を見て、月間スケジュ-ルを把握できるようにと考えてのことですが、これが裏目に出ました。一日のうちに何度も質問するので閉口します。五十回は同じ質問を繰り返します。まんたんの質問に答えたあと、まんたんが自室へ行って5分もすると又同じ質問にやってきます。私と夫で根気よく答えますが、昼間は私一人で対応しなければなりません。認知症の典型的な症状です。

 明日はデイサ-ビスとかショ-トステイに行くという前日は、大騒動になります。デイサ-ビスの連絡帳とショ-トステイの連絡帳はそれぞれ別で、当然持っていく荷物も違います。その二つを混同することと、精神面にも情緒面にも異変が起こります。明日出かけるということを理解したあと、どういうふうに行くのか、何に乗って行くのか、何時にどこでどうするのか、帰りはどうなるのか、全てが気になり自分の頭で考え整理しようとしているのでしょうが、それができません。よくわかるように赤のマジックで、持っていくもの、何時何分に迎えのバスが来ることなどを書いているのですが、まったく興奮状態になります。そのせいで眠れなくなります。大騒動したあと「しんどくてしんどくて明日は行けない、休むと言っといて」のセリフです。まんたんをなだめて落ち着かせるのにまた一苦労します。少しは寝ていると思いますが、朝は早く起き出しごそごそと、前日、寝る前に用意したものを、出したり入れたりの作業が始まります。そんなわけで家を出る寸前にもう一度チェックしないといけません。迎えのバスが来てバスに乗り込み、私に手を振って出かけていきます。バスが遠ざかるのを見送る私は「あ~やれやれ今日も行ってくれた」とホッとすると同時に、疲れがドッと出ます。

 デイサ-ビス、ショ-トステイから帰ってくると、今度は躁状態で、大好物のアイスクリ-ムを食べながら、いろんなことを話してくれます。「昼食は何を食べたの?」と聞くと、キョトンとして「何食べたかなあ、魚やったかなあ」と、返事は曖昧です。記憶できていないのでしょう。しゃべり疲れて、緊張して出かけた行事が終わり、こんな日は早目に床に入り、ぐっすり眠っているようです。

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