先日松阪港まで、自転車で行ってきました。片道4キロありました。三重の家の前を流れている二級河川阪内川の河口です。
幼い頃、祖母のお供をして、貝拾いに何度も行った懐かしい場所です。私は、籐でできた大き目の乳母車(?)に乗って、実家から二人で出かけました。しばらく貝拾いをして、飽きてきた私は、乳母車の中で、海の歌を大きな声で歌いました。周りには誰もいません。大好きな海が広がっています。寄せては返す静かな波の音を聞きながら、天真爛漫な私は気分良く歌いました。
「うみはひろいな 大きいな 月がのぼるし 日がしずむ
うみは大なみ あおいなみ ゆれてどこまで つづくやら
うみにおふねを うかばせて いってみたいな よそのくに」
「我は海の子 白浪の さわぐいそべの 松原に
煙たなびく とまやこそ わがなつかしき 住家なれ
生れて潮に 浴みして 浪を子守の 歌と聞き
千里寄せくる 海の気を 吸いてわらべと なりにけり
高く鼻つく いその香に 不断の花の かおりあり
なぎさの松に 吹く風を いみじき楽と 我は聞く」
難しい歌詞もなんのその。丸暗記で歌っていました。
高度経済成長の頃には、フェリーも発着していました。中部国際空港ができてしばらくは、空港行きも発着していました。当時の名残りの建物が、風雪に耐えて建っています。時代の移り変わりに胸が痛みます。
港から見る風景は、いつも見ているふるさとの山々ですが、ずいぶん遠くに見えます。
シニア暮らしの一つに、釣りを思いついた私たちは、下見に出かけたのです。何人かの男性たちが釣りをしています。ポアロが様子を聞きにいきました。「今日は全然釣れない」とのことで、釣り場としての魅力は消え去りました。
私は、爽やかな風を感じ、ポタリングのようにキョロキョロしながらふるさとの風景を楽しみました。
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