2019年3月29日金曜日

ふるさとに春


 ふるさとに春がいっぱいです。我が家の借景の桜が開花しました。二十五年ほど前に父が植えた桜です。私たちはおじいさんの桜と呼んでいます。父が千の風になって十五年が経っていますが、毎年きれいな桜を見せてくれます。人の命をはるかに上回る樹齢千年という桜もありますが、人の命についてしみじみ考えてしまいます。
 玄関の前には、誰かが植えたというわけではなく自然に根付き育った桜があります。この桜はまだ樹齢は若いのですが、おじいさんの桜と一緒に開花しました。気をつけて見ていると、開花したと思うと一気に三分咲きになります。そしてすぐ満開となります。
 家の前を流れる二級河川の中洲には、菜の花が群生しています。この菜の花も自然に育ったものです。
 
おじいさんの桜、向こうに見えるのは自然生え、河原に菜の花



 我が家の小さな庭に、いろんな花が咲いています。植木鉢に咲く花も、野草もあります。ルッコラもまだ咲き続けています。いろんな花々に楽しませてもらっています。

ルッコラの花

昨年移植したツルニチニチソウ

金のなる木

イチゴの花

スミレ

種から育てたストック






2019年3月28日木曜日

ふるさと街散歩


 用事がてらふるさと街散歩に出かけました。駅まで徒歩20分のところを、キョロキョロしながら道をクネクネしながらゆっくり歩きました。車でサーッと通るのとは大違いです。通り通りの馴染みあるお店が変わっています。更地になっている所もあります。営業をやめてシャッターが降りているお店もあります。駅前のメインストリートも閑散としています。
市が観光に力を入れようとしている姿勢もよくわかります。松坂城があり、松坂商人の館があり、本居宣長翁の誉れがあり、松坂木綿での町おこしがあり、松阪牛で知名度があり、観光客を呼び込む目玉商品はそろっています。お城の近くには、観光客のための大駐車場も整備されています。中国からの観光客を乗せた観光バスが停まっているのを、何度か見ています。地方都市まで足を運んで下さる観光客がいることは、本当にありがたいことです。


   松坂商人の豪商、三井家の近くには、同じく豪商長谷川家があります。広い広い敷地に、たくさんの建物が建っています。数年前、市に寄贈されたのを契機に一般公開を始めています。どんどん整備が進められて、今も工事中でした。きれいな板塀が続き、東屋や手洗いも新築されています。バス通りからも、その様子がよく見えています。観光拠点となる観光センターが、もうすぐ4月にオープンするそうです。


 ふるさと街散歩をして、変わりゆく街の姿に切なく悲しい気持ちになりました。私が育ったふるさとは、たくさんの人が行き交い賑やかで活気がありました。商売も大繁盛をしていました。今の静かな商店街には驚きます。人の姿もまばらです。人口が増え続けた時代は去り、少子化、多死社会の到来です。活気あった当時の一軒一軒のお店の、おじさんおばさんの笑顔が浮かんできます。千の風になった友人の家の前を通ると、虚しくなります。年輪を重ねるということの切なさを、ひしひしと感じます。

 久しぶりのふるさと街散歩は、二時間で、歩数は8500歩でした。

2019年3月27日水曜日

私の好きな歌「夢をあきらめないで」


 今甲子園では選抜高校野球大会が開かれています。毎日熱戦が繰り広げられています。大会第三日には、京都と三重が対戦しました。延長戦の末に0対2で三重が敗れました。どちらのチームにも勝ってほしいという複雑な思いでのテレビ観戦でした。
 ずいぶん前になりますが、甲子園で開かれる高校野球大会のテーマ曲に選ばれた歌「夢をあきらめないで」は、私の大好きな歌です。作詞作曲は岡村孝子です。手元にあるCDは、1985~1994のシングルコレクションです。このCDを買ったのはずいぶん前です。「夢をあきらめないで」は、愛唱歌の一つになっています。人生の応援歌です。十代の若い人へのメッセージと捉えられますが、年齢に関係なく自分を励ましてくれる歌です。いくつになっても「夢をあきらめないで」です。


「夢をあきらめないで」  

   乾いた空に続く坂道
   後姿が小さくなる
   優しい言葉 探せないまま
   冷えたその手を 振り続けた
   いつかは皆旅立つ
   それぞれの道を歩いていく
   あなたの夢を あきらめないで
   熱く生きる瞳が好きだわ
   負けないように 悔やまぬように
   あなたらしく 輝いてね

2019年3月26日火曜日

芽吹く植物


 あちこちで桜の開花宣言が発表されていますが、京都や三重では遅れているようです。桜が大きな注目を集めている中で、いろんな植物の芽吹きは一日一日と進んでいます。我が家の小さな庭の植物たちを、我が家のカメラマンポアロは熱心に写真を撮っています。

桜は開花直前

カタバミとヤエムグラ

ネジバナ

カラスノエンドウ

春蘭
スギナ
  
スミレ

ヒメギボウシ

シャガ

ツワブキ

ドクダミ

雑草とは言いません。野草の数々です。名前も知らなかった野草について、ポアロは知識を増やしています。私はその情報を聞きながら、野草について少しは知識を増やしています。厳しかった寒さが和らぎ、春の息吹を感じる中で、着々と植物の芽吹きは活発です。野草と呼ばれる小さな姿は、謙虚で控えめでありながら凛として自己主張をしているようです。たくましさを内に秘めています。観察すればするほど野草の魅力に惹かれます。

2019年3月25日月曜日

恩師の回顧展


 先日ふるさとで開かれた恩師の回顧展に出かけました。長きにわたり中学の美術の先生をされてこられました。ふるさとを代表する日本画家でもあります。ポアロが図書館へ行った時に、ギャラリーの企画展のお知らせをもらったので情報を得ることができました。中学時代の美術の先生を思い出しました。お人柄は温厚で、ジェントルマンの雰囲気が感じられました。現在の京都市立芸術大学で日本画を学ばれ、戦後三重の美術界を牽引されてこられたメンバーのお一人です。 





 回顧展のギャラリー入り口には、母校の先生方全員の集合写真が飾られていました。私が中学へ入学したちょうどその年のものでした。懐かしいお顔が並んでいます。当時は親世代の先生方と思っていましたが、今振り返ればもっとお若い先生方だったようです。今の私の年齢から考えると、子ども世代の年齢です。半世紀以上の年月を遡り、しばしの間中学時代にタイムスリップしてしまいました。
 私は絵を描くのは苦手です。高校時代の芸術選択は音楽でした。ポアロは美術を選択していたので、社会人になってからも時々は絵を描いていました。美術展にも足を運んでいます。私は詳しい知識はありませんが、日本画にはほのぼのとした郷愁を感じます。今回の恩師の回顧展では、私の知っているふるさとの景色がいくつもありました。下書きのデッサンも展示されていて、細かな筆の動きが感じられます。日本画の大きな作品になるのは、デッサンの一部だということを知りました。たくさん展示されている大きな作品も小品も、風景画でした。





琵琶湖、近江八幡、大王崎、波切りの灯台など、かつて行った馴染みある風景です。ヨーロッパを思わせる作品もありました。十三年前に92歳で千の風になられた恩師は、晩年まで描き続けられたそうです。グッドタイミングで恩師の回顧展を観ることができて、遠く過ぎ去った中学時代を思い出しました。

2019年3月22日金曜日

京都寺町鳩居堂


 京都寺町通りにはたくさんの老舗があります。その代表格の鳩居堂のお店が新しく生まれ変わりました。私は買い物に出た時はいつも鳩居堂の前を通ります。向かいに新店舗を建設するとの看板が立って以来、今か今かと楽しみに待っていました。3月12日にオープンしました。落ち着いた風格ある和風の建物です。




先日までの本店は閉じられています



創業は1663年(寛文3年)です。356年もの間続いてきています。老舗の中の老舗です。現在の店主は12代目です。平安時代から鎌倉時代にかけて活躍した熊谷直実から数えて20代目の熊谷直心が、京都寺町の本能寺の門前で商ったのがはじまりだそうです。いつも国内外からの観光客で賑わっています。外国人にとっては日本の伝統的文化を知るためにも、魅力あるお店のようです。

2019年3月20日水曜日

桜開花を待つ疎水近辺


 昨日散歩がてらに京都府立図書館へ行きました。平安神宮の近辺は、京都の文化ゾーンと呼ばれています。図書館をはじめ国立近代美術館や京都市美術館、動物園、京都会館、みやこめっせなど文化交流施設が集まっています。そして琵琶湖疎水が流れています。この辺り一帯は岡崎公園と呼ばれています。もともとは1895(明治28年)年に開催された第4回勧業博覧会の跡地です。
 
南側は少し暖かそう

つぼみが少し大きくなってきています

北側は少し寒そうです


 桜の開花を待って、疎水には十石舟が通ります。たくさんの観光客を乗せて通ります。疎水は準備万端のようです。きれいに掃除もされています。期間は3月23日から5月6日です。あと数日というのに、桜の蕾は固く、蕾にピンク色はありません。疎水の両岸に見事な桜が咲くのですが、今年は少し遅れているようです。地元にとっては、はらはらの気をもむ今です。

2019年3月19日火曜日

京都御苑に春


 京都御苑には、梅林、桃林があります。桜の木も多くあります。梅が咲き始めてから一ヶ月、白梅紅梅枝垂れ梅が満開を過ぎました。

堺御門近くの紅梅の大木

梅林は満開です
 

梅に代わって今度は桃が咲き始めました。まだまだ蕾がいっぱいです。梅林・桃林と表示されているのでよくわかりますが、花を見ただけでは、梅なのか桃なのか違いがわかりません。花の色も白、ピンク、桃色と同じ色です。

梅と見分けがつきませんが白い桃の花

  厳しい寒さの中で梅が咲き始め、春が来たと教えてくれます。移り行く自然界の微妙な変化は、健気な姿だと感動します。梅のあとをバトンタッチしたかのように、桃の蕾がふくらみ始めます。三月はひな祭りです。女の子の成長を祝うように、桃の花が開花します。三月が終わろうとする頃には、桜です。新しい生活を祝福するかのように、華やかな桜が満開となります。京都御苑には、枝垂れ桜もたくさんあります。以前ブログで紹介しましたが、できたら今年も写真を撮りたいと思っています。

早咲きの「出水の枝垂れ」

もうすぐ咲きそうです


2019年3月18日月曜日

京都御所特別公開


 今京都御所では、天皇陛下御即位30年記念の特別公開がされています。3月12日から21日までの期間です。


 私たちは昨日行ってきました。いままでに春・秋の一般公開には行っています。今年は平成最後の年です。天皇陛下御即位30年記念の特別公開ということで、気も引き締まります。あいにくのお天気にもかかわらず、たくさんの人が来ていました。外国からの観光客は、グッドタイミングで京都御所を見学できると喜んでおられます。京都御所の正門である建礼門も開かれているので、外から紫宸殿が見えます。

天皇陛下しか通れない建礼門


明治天皇や大正天皇、昭和天皇の即位の礼の時の写真もパネル展示されています。御車寄には素晴らしい花に飾られた花車が、見学の人たちを迎えてくれます。見事な生け花である献花には圧倒されます。見学ルートに従って進みます。大正天皇、昭和天皇の即位の礼で使用された春興殿は、老朽化のため屋根の葺替や蔀などの修復が現在行われています。

花車


銅屋根、金物が修復された春興殿


池を中心とした回遊式庭園の前に建つ御学問所には、宮廷文化を紹介するため雅楽を演奏する人形が数体おかれていました。雅な音が流れていました。池にはつがいのカルガモが優雅に泳いでいて、印象的でした。






  京都御所は14世紀以来500年以上にわたり皇居であったところです。現在の建物はおおむね安政2年(1855)の再建だそうです。築地塀で囲まれた南北約450m、東西約250mの方形で、面積は約11万㎡だそうです。開かれた皇室として、国民に、外国の方にも公開される京都御所は素晴らしい異次元の世界です。天皇陛下が4月30日に御退位されることが発表されて以来、両陛下の御公務が気になっています。3月25日からは京都へ来られて、茶会が催されるそうです。4月17日からは、三重県を訪問されるそうです。伊勢神宮で陛下の退位を報告する儀式が催されるとのことです。国民とともに歩まれた両陛下に想いを寄せたいと思います。