京都には古くから京の三名水と呼ばれる名水がありました。五条堀川下るにあった井戸、醒ヶ井(さめがい)は現在は石碑のみが残っています。平安時代、源頼義(988~1075)が築いた六条堀川邸の井戸だと伝えられているそうです。千利休や織田有楽斎などに愛用され、天下一の名水と言われていたそうです。京都御苑の西北、宮内庁京都事務所の裏側には、縣井(あがたい)がありました。江戸時代には、この辺りに一条家の邸宅があり、明治天皇の皇后となった昭憲皇太后の産湯にも使われたそうです。
唯一現存する現役の井戸は、梨木神社の染井です。京都御苑の東側、寺町通りに面しています。市民に愛され、毎日たくさんの人が染井の水を頂きに訪れています。自宅から自転車で10分たらずです。
以前ブログに書きましたが、ポアロは時々自転車で5分たらずの下御霊神社の井戸へ、水を頂きに行っています。下御霊神社からさらにもう少し足を延ばせば、梨木神社です。染井の水はまろやかで、お茶やコーヒーに合うとのことです。9世紀後半に栄えた藤原義房の屋敷があったそうです。染井の水を頂く時には、遥か昔に思いを馳せ、京都に湧き出る井戸水を有り難く思います。この事が後世に続いてほしいと願います。
梨木神社は境内の萩が有名で9月の17日から「萩まつり」が開催されます。
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