2017年10月30日月曜日

ふるさとの大ケヤキ

 台風21号と22号が立て続けに来て、あちこちで大きな被害が出ました。亡くなられた人もいます。三重県も暴風域に入り大雨と暴風が続きました。台風21号が通り過ぎる時、実家の大木ケヤキが真ん中で真っ二つに折れました。私の記憶では子供の時にはすでにあったケヤキです。樹齢は百年ほどと思われます。遠くからでも実家のケヤキがよく見えました。20mほどまでそびえ立っていました。真っ直ぐ伸びるケヤキです。その存在感は大きく、堂々としたものでした。まさかその大木ケヤキが、台風によって倒されるとは、夢にも想像していませんでした。父が元気だった頃の話ですが、材木屋さんがこのケヤキを譲ってほしいと言って来られたそうです。その時からでも三十年は経っています。真っ二つに折れたケヤキは、根っこの部分を残して切られました。切り株はとても大きく、大きなテーブルのようです。

大きな切り株が残っています

今年の春、新芽が出そろった大ケヤキ

 今まで当たり前のように実家にあった大木ケヤキの姿が消えて、景色も変わりました。空間に空洞ができてしまいました。他の木々の上、空高く伸びていた大木ケヤキのあとは、空の空洞です。私の気持ちは喪失感でいっぱいです。あって当たり前と思っていた大木ケヤキを、今さらながら恋い慕っています。根っこはあるのでまた少しずつ育つことと思いますが、百年ほどかけて大木になるケヤキにはもう会えません。見ることはできません。悲しい別れです。台風は天災です。自然災害です。人間の手に負えるものではありません。ずっとその場所にあった大ケヤキが突然なくなったのが信じられず、何度も見上げてしまいます。

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