秋の味覚が届きました。ふるさとの栗です。思い出とともに懐かしさが胸いっぱいにひろがります。幼い頃、栗拾いは子供達の仕事でした。兄や姉達と一緒に、長靴をはいて、バケツと物はさみを持って、三本ある栗の木の下へ行きました。台風が去ったあとには、たくさんのいが栗が落ちています。長靴でいがを押さえて栗の実を取り出します。はじけていがから飛び出た栗の実もあります。栗の実は、つやつやと光っています。四人で力を合わせての栗拾いは、すぐバケツいっぱいの収穫となりました。母が湯がいてくれて、賑やかにおやつに食べました。時には栗ごはんも作ってもらいました。食卓にあがる秋の味覚です。父や母、姉の元気な笑顔がうかんできます。栗を食べる時に思い出す歌は「里の秋」です。しんみりとしみじみと、遠く過ぎ去った幼い日々が思い出されます。
「里の秋」
静かな 静かな
里の秋
お背戸に木の実の
落ちる夜は
ああ母さんと
ただ二人
栗の実煮てます
いろりばた
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