先日ブログに「思い出の中の歌(京都慕情)」を書きましたが、秋、日本の秋は、人の心をしっとりさせるように思います。人をこい慕う気持ちを慕情とするならば、夕暮れ時の暮色は、暮情と言いたくなります。しかし辞書に暮情ということばはありません。「京都慕情」に出てくる「黄昏の河原町、夕焼けの高瀬川、燃えてる嵐山、夕やみの東山、夕やみの桂川」は、すべて暮色です。
買い物に出た時に、後ろを振り返ると美しい夕焼けです。嵐山の向こうに夕日が落ちていきます。しばらく佇んでしまいました。一瞬一瞬、色が変わっていきます。そして薄暗くなっていきます。人の気持ちをとらえてしまう京都暮情です。私の大好きな暮色です。しんみりします。
青信号の後ろが嵐山です |
少し切なさを感じます。さよならする夕日です。朝がくれば元気な姿にまた会える夕日です。しばしの別れです。そう自分に言い聞かせて、夕やみせまる中を「またまた明日」と口ずさみながら夕日に背を向け歩き出しました。
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