年齢を重ねて、今私が夢中になっていることがあります。それは系図作りです。NHKの「ファミリーヒストリー」では、よくここまで調べることができたものだと感心するほど、ゲストの家の歴史をひもといています。系図作りを専門とする業者もいるそうですが、私は人任せではなく自分で情報収集して作りたいと思います。八十八歳で旅立った父も、晩年そんな話をしていました。年齢を重ねると、自分のルーツについて知りたくなり興味を持つのかもしれません。私もそんな年齢になったのだと、苦笑しながら事を進めています。自分が生まれてから、たとえ短い期間であっても同じ時を生きた人達については、知っていますし記憶にも残っています。しかし出会っていない人達については、戸籍謄本をとって遡るしかありません。早速役所へ行ってきました。
戸籍謄本にはいろんな種類があります。現在は結婚によって親の戸籍から離れ、新しい戸籍を作ります。そして子供ができたら届出をしてその戸籍に入ります。いろんな手続きの際に提出するのはこの戸籍謄本です。私は父の父、つまり父方の祖父の戸籍から始めました。これは原戸籍謄本です。私が孫であるという証明と、運転免許証などの提示での身分証明が必要です。他人の戸籍謄本を勝手に手に入れることはできません。祖父の原戸籍謄本は、明治32年4月の記載から始まっています。これより前のものはないとのことでした。祖父の父(私の曾祖父)が若くして二十代で亡くなったため、祖父は五歳で家督を相続します。この時点では、祖父の祖父(私の高祖父)が健在でした。祖父の原戸籍には、父親、母親、祖父、叔父、妹、妻、息子、息子の嫁、孫五人、全部で十四人が載っていました。戸主として大家族の筆頭になっていたのです。戸籍制度も時代とともに変わり、私の父が結婚した時には新しい戸籍となっています。私の名前は載っていなかったので、あれっと思いましたが、私が生まれる前に改製されたのかもしれません。祖父の祖父(私の高祖父)が隠居し、未婚の息子と共に分家して新しい戸籍を作りました。それは除籍謄本といいます。そこにもたくさんの人が載っています。結婚により他家から女性が嫁いできて入籍し、子供が生まれ入籍となり、人数は増えていきます。江戸時代の弘化四年(1847)生まれの高祖父まで、遡ることができました。この人から言えば、私は孫の孫、つまり玄孫(やしゃご)です。出生届や死亡届、その年月日、結婚による除籍など、戸籍謄本に記載されている事柄から、見えてくる家の歴史と先祖たちの人生です。家の歴史や先祖たちの人生を知ることは、とても興味深いことです。今度は母方のルーツを調べようと思います。
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