道を歩いているといろんな薫りに出会います。京都には老舗のお店がたくさんありますが、その一つ、香のお店はずい分離れた所からその存在に気づきます。長い歴史がその地に根づき街の薫りとなっています。
私の住んでいるエリアにも老舗のお店が多くありますが、自宅の玄関のドアを開けると、その日の風向きによって、お茶のいい薫りがします。100m以上離れた老舗のお茶のお店ですが裏に製茶場があり西風が吹くと町内に漂ってきます。お茶の薫りで心が和みほっとするのは、日本人らしいなとつい笑みがこぼれます。実家の茶摘みの光景が、父や母の笑顔とともによみがえります。大好きな薫りです。
小さいお店ですが、行列ができるほど観光客が集まるフランス料理店の薫りは、フランスへ行ったような感じです。バター、魚、肉のおいしそうな薫りには食欲をそそられます。ついつい足を運んでしまいます。
うどん屋、そば屋の近くには、出汁の薫りが流れています。昆布、鰹節、煮干しから取るほんまもんの出汁です。こちらも食欲がそそられ、お店へ入ってしまいます。
老舗のすき焼きで有名な店からは、すき焼きのいい薫りがしてきます。こちらは値が張りそうで、そう簡単には入れません。
家の近くを10分ほど歩くと数件のパン屋さんがありバターとイースト菌の薫り、フランス料理店の隣の漬物屋さん、角を曲がるとお寿司屋さんの酢の薫り。古書店や骨董屋さんからは、古い時代を感じさせる薫りがあります。
街と薫り、店と薫りを調べ上げたら面白そうです。
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