2016年6月22日水曜日

終の住み処

 少し先輩のご夫婦が行動を起こされました。終の住み処探しです。出来ることなら自宅はそのままにしての、有料老人ホーム探しです。最期の時を迎えるまでには、いくつかの段階を越えることが予想されます。高齢になってもある程度元気で活動ができる段階。生活面で支援が必要となる段階。自分の世話もままならず全面的に介護を受ける段階。そして最期の時が訪れるまでの寝たきり状態の段階です。PPK(ピンピンコロリ)は誰もが望むことですが、こればかりは望みどおりになるかどうか誰にもわかりません。在宅介護・在宅看護を受けて、最期まで自宅でと希望する人も少なからずおられると思いますが、それを実現させるには今の日本の現状では難しいと思います。
 ポアロは長年その分野の仕事に携わってきたので、先輩から相談を受け、いろいろアドバイスをします。まずは終の住み処をどの地域に決めるかということです。地縁があるとか、お墓があるとか、住みたいというあこがれがありお気に入りの地だとか、子供達との関係・子供達の意見など、いろいろな面から絞り込んでいきます。地域を決めたら、どういう有料老人ホームがあるのか調べます。経済面から自分達に合ったものをいくつかピックアップします。費用に関してはいろいろですが、一般の人には手が届かないほどの超高級なものもあります。倒れてから入居するというのではなく、まだ余力があり自立、自律されているご夫婦です。八十歳を前にしてそろそろ身の振り方をどうしようかと、考え始められたというわけです。費用の面から自分達に合ったホームをいくつか選び出したら、今度は体験入居をします。体験入居によって、そのホームでの暮らしはどんなものかが、大まかにはわかると思います。スタッフの対応についてもわかります。利用料金の払い方についてもいろいろです。終身利用権は、高額になりますが、十年でも二十年でも追い出されることなく安心して住み続けることができます。入居一時金を低くすると、月額利用料金は高くなりますが、その設定はご本人の意志で決めることができます。一方分譲型もあり、相続することもできます。有料老人ホームに関しては、都市より地方、素晴らしい設備がたくさんあるよりは、いらないものを排除したものの方が安くなります。例としてはプールや大規模な浴場などです。元気な間は居室も大事なところです、よくある病院タイプのトイレ付きのワンルームでは質の良い生活は送れません。どういうサービスを提供してくれるのかということも大きなポイントです。私が以前ボランティアで寄せてもらっていた、岡山県にあるホームは、都会に比べて割安でした。

 子供がいてもいなくても、自分の人生の最終ラウンドの未来図は、少し早いかもと思わず、早い目から考えるのがよいように思います。子供の人生を大切に思うからこその決断です。

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