かあこちゃんの大好きな七個の虹のふうせんが、空へ上がって消えてしまってから、かあこちゃんは、いつも七個の虹のふうせんのことを考えています。
「虹のふうせんはどこへ行ってしまったのかしら。きっと大きな虹の七色にくっついてしまったんだわ。赤、橙、黄、緑、青、藍、紫」かあこちゃんは、七色の名前を思い出しながら言いました。
かあこちゃんは、お母さんにたずねます。
「なぜ美しい虹の色は、きれいな心の色と同じなの」
「人のあたたかい心を、赤、橙、黄であらわしているの。人のかんがえる心を、緑、青、藍、紫であらわしているのよ」お母さんは、教えてくれました。
「あたたかい心が、赤、橙、黄で、かんがえる心が、緑、青、藍、紫なのね」
虹のようにきれいな心になりたいと思っているかあこちゃんは「きれいな心になるには、あたたかい心とかんがえる心がいるんだわ。あたたかい心ってどんな心かしら」
(されていやなことはしないように、されてうれしいことはするように)と心がけているかあこちゃんは、このことがあたたかい心になるのだと思いました。
「もう一つのかんがえる心ってどんな心かしら」かあこちゃんは、いつもかんがえるようになりました。でもそれはとてもむずかしいもののような気がしてきました。
かあこちゃんは、お母さんにたずねました。
「かんがえる心ってどんな心なの」
「それはね、かあこが大きくなって、大人になっても、ずっと持ち続ける心なの。いろんなことがあるでしょうし、起こるでしょう。どんなことが起ころうと、倒れないで頑張ろうとする心なの」
かあこちゃんは、少し大人になったような気がしました。
「大好きな虹をつかむために、虹のようにきれいな心になりたい。きれいな心になるために、あたたかい心とかんがえる心を持ちたい」
かあこちゃんは、一歩ずつ大好きな虹に近づいているような気がしました。
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