2018年7月17日火曜日

恵みの水


 西日本豪雨では、あちこちに大きな被害が出ました。電気、ガス、水道がストップしライフラインが混乱しました。例年より厳しい暑さの中、水が無いのは人の命を脅かします。徐々に断水も回復しつつありますが、まだ断水が続いている地域もあります。早い々回復を願うしかありません。
 以前は日本の家に見られた井戸が姿を消して久しいですが、こんな酷暑の中では井戸を懐古してしまいます。子供の頃は井戸水が豊富でした。大きなかめに井戸水が溢れ、夏場には畑で採れたトマトやプリンスメロンが冷やされていました。井戸水をポンプで汲み上げているので、台所やお風呂では蛇口をひねるだけで井戸水を自由に使うことができました。手押しポンプもあり、家の外でも庭や植物への水まきに自由に使いました。現在も実家には井戸は残っていますが、活用はされていないようです。もったいないことです。以前東京に住んでいた頃のことですが、世田谷区の個人の家の玄関に「井戸があります。どうぞ使ってください」と書かれた札が掛けられているのを見て感激したことがあります。一軒ではなく、そういう家が何軒もあったように記憶しています。災害時、緊急時には、井戸水を提供できるように、昔からの井戸を守り続けてこられたのだと思います。
 京都には名水と呼ばれる井戸水がいくつか残っています。自宅の近くでは、下御霊神社と梨ノ木神社です。いつもたくさんの人が、水をもらいに来られています。大きなペットボトルを何本も持って来られています。「飲料水として大丈夫です」という保健所の証明が付いています。時々ですが、ポアロは散歩のついでにもらってきます。






もう一つ銅駝高校の近くにもあります。保健所の証明は付いていませんが、井戸水を皆さん愛用されています。祇園の料理屋さんも自転車で汲みにきておられます。水の用途はいろいろあります。飲むだけではありません。井戸水もらいを仕事のようにして毎日通えば、水道水の使用量が減り、エコ生活の実現になるかもしれません。井戸水は恵みの水だと痛感します。

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