先日、西国三十三ヶ所番外札所の花山院へ行ってきました。兵庫県三田市にあります。花山院は、東光山菩提寺の別称です。開基は法道仙人、創建は651年です。西国霊場を再興したとされている花山天皇が、992年十九歳で隠棲されたところです。花山天皇は、四十一歳で亡くなられ、その御廟所があります。私達は25年前にお参りしているのですが、記憶がありません。朱印帳に年月日が書いてあるので確かに来ているのですが、こんなに高い山のほぼ頂上まで車で登ったという記憶がありません。有馬富士を見ながら、急な坂道を上った終点が、花山院です。標高400メ-トルです。紅葉の見頃も過ぎた、師走の寒い日の午後三時を過ぎて、到着しました。若いカップルが、一組お参りに来ていただけで、ひっそりと静まっていました。
納経所の住職さんが、四季折々の花山院から見える景色を撮ったアルバムを見せて下さいました。さすが山の頂上というほどの高さからは、季節により天候により、瀬戸の海や小豆島も見えるそうです。晩秋の早朝には、素晴らしい雲海があらわれます。夕日の写真も、とても美しかったです。花山院からの素晴らしい景色を見るためには、お参りというより、雲海や夕日や海や小豆島を見ることができる、季節や時間に来なければなりません。アルバムを見せて頂いたおかげで、今迄知らなかった花山院の姿を、知ることができて感動しました。
花山天皇が詠まれた歌
「有馬富士 ふもとの霧は 海に似て
波かときけば 小野の松原」は、千年以上の時の流れの中で、変わることのない、花山院からの素晴らしい眺めを、思い起こさせてくれるようです。
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