2013年11月12日火曜日

「かあこ1年生」 (4)


 かあこは、学校から帰ると毎日元気に遊びました。家の近くにあるお寺には、いつも村の子供達が集まります。お寺の境内は、いつも子供達の社交場でした。小さい子供から小学6年生までの幅広い年齢の子供の世界でした。子供達の好きな遊びは、学校ごっこや運動会でした。ある日の学校ごっこは、かあこの二歳年上のお姉ちゃんが先生になりました。生徒は五人です。

かあこの絵日記です。

『きょうはあめがふったのでおてらでがっこうごっこをしました。そして、のりこねえちゃんが、せんせいで、さっちゃんと、ようこちゃんと、とよちゃんと、まあちゃんと、わたしと、せいとになりました。そして、せんせいが「9+1はいくつでしょう」といったので、わたしとまあちゃんがてをあげました。せんせいは、まあちゃんにあてました。まあちゃんが「9」といったので、せんせいは「ちがいます」といいました。みんなは、まあちゃんがまちがったのでわらいました。まあちゃんは、まちがったのでかおをふくでそっとかくしました。せんせいが「そんなにわらうんやったらたたせるんなっ」といったので、みんなくちをむすびました。せんせいが「つぎかあこさんいままさこさんがしたのをしてください」といったのでわたしが「10」とこたえました。せんせいが「よろしい」といったのでわたしはうれしかった』


この日の先生の赤ペンコメントは「学校ごっこが本当によくわかっていますよ。あなたもいっぺん読んでみて下さい」でした。

0 件のコメント:

コメントを投稿