結婚してふるさとを離れるまで、仕事で幾度も通った伊勢へ久しぶりに出かけました。伊勢神宮外宮・内宮は、子どもの頃から慣れ親しんだ場所ですが、そのほかに知らない場所がたくさんあります。外宮・内宮の前には、他府県の車がたくさん集まってきています。三連休に入る前で、年に一度の大学駅伝のゴールが伊勢神宮内宮となっていることも人出を呼んでいるようです。
私たちは、始めに伊勢古市参宮街道資料館へ行きました。ここを訪れたのは初めてです。古市参宮街道は、外宮と内宮を結ぶ最古の街道で、十返舎一九の「東海道中膝栗毛」に登場する弥次さん・喜多さんも歩いた道です。古市は、江戸の吉原、京の島原と並ぶ日本三大遊郭の一つだったそうです。かつて伊勢神宮への参拝は庶民の夢で、江戸末期の一番多い時には500万人もの人が伊勢へ参拝したとのことです。資料館には、たくさんの古いものが展示されています。古くからの資料や歌舞伎の衣装と台本、当時の食器なども展示されています。写真もたくさんあります。大きな旅籠の写真がいくつもあり、そのうちの一つは今も営業中です。資料館を見てから、近所を散策しました。1851年創業の麻吉旅館は、崖山に建てられた5層6階の建築になっています。怖いような建物ですが、現在も営業中とは驚きです。
家康の孫「千姫」の菩提を弔うために建立された寂照寺もあります。
妓楼・油屋で起こった殺偽事件「油屋騒動」は歌舞伎の題材となり、今も上演されている有名な演目だそうです。かつては芝居小屋もいくつかあったそうですが、今は碑が建っているのみです。大岡越前所縁の桜木地蔵は出世地蔵として知られ、その現代版として三重ノ海や武蔵丸が毎年参拝して横綱になったということです。まだまだ見どころいっぱいありますが、次の場所へと移動しました。
二つ目は、伊勢市内を流れる勢田川の河口です。河崎は、伊勢湾を渡ってきた伊勢神宮の参拝客が上陸する河岸を中心に発達した町です。室町時代から江戸時代にかけて発達したそうです。町屋や土蔵、商家など、レトロな街並みです。
現在も営業を続けている店もあります。ここ河崎を訪れたのも初めてです。三重県人としては、まだまだ知らない場所がたくさんあることに驚いています。時間を見つけては出かけたいと思っています。
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