2013年10月12日土曜日

耳慣れない言葉

 先日、耳慣れない言葉を知りました。初めて聞く言葉です。「小確幸(しょうかっこう)」これは「小さいけれども確かな幸福」という意味だそうです。村上春樹氏の作品の中に出てきます。村上春樹氏は話題の人ですが、欧米だけでなく東アジアでもたくさんの人に読まれています。
 「小確幸」について考えてみました。人からはつまらないようなことに見えても、自分の気持ちがほっとし、これが私の「小確幸」だと思ったら、それはまちがいなくその人の「小確幸」だと思います。さて私の「小確幸」とは、一日の終わりにお風呂へ入り、湯船に浸かり瞑想をすると、欠伸が出てとても気持ちよくなります。また布団に入り大の字に寝ると、欠伸が出てとても気持ちよくなります。好きな物を食べることも、自然の中に身を置いて、光、風、空気に触れることも、私の「小確幸」です。大空を飛び交う飛行機を眺め、飛ぶ鳥たちや虫たちの姿を見たり鳴き声を聞いたり、木々や花々に生命を見たり、共に生きている自然界の仲間達と、今を共有する幸せを感じます。「小さいけれども確かな幸福」を感じる心を持ち続けたいと思います。
 もう一つ村上春樹氏の言葉で「文化的雪かき」があります。「文化的雪かき」とは、「自分がやるべきことを、信念を持ってこつこつやる」ということです。大きな仕事でなくても、雪が降る中こつこつと雪かきをして道を開いていくように、誰かがやらなければならない仕事をすることです。東アジアの若者達は、まわりを闇に閉ざされても自分の信念で生きていく「文化的雪かき」を続ける主人公に共感しているとのことです。また「村上春樹氏の作品は、これからの生き方の方向性を示してくれる」とも言っています。

 「文化的雪かき」は特別なものではないように思います。すべての人が、今自分のいる場所で、小さなことと見えることでも、信念を持ってこつこつやり抜いて生きていくことだと、私は思います。日本を動かす、世界を動かす、そんな大きな事でさえ、一人の人間の力でできるものではありません。それぞれの場所で、それぞれがこつこつやり続けることが「文化的雪かき」だと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿