2013年10月10日木曜日

サイクリング(2)


 ポアロ(夫)と二人でサイクリングに出かけました。今日は長距離を走ろうということで、ポアロは走るコ-スを地図に書き込み、予習もしました。

 まず伊勢街道からスタ-トです。昔の街並みが残っています。近くに新しく立派な自動車専用道路ができたので、街道を走る車はあまりありません。サイクリングとはいえ、私はやはり景色をきょろきょろ見ながら走ります。家並みを見ながら、自分の知らない昔を想ってしまいます。

 旧道が国道にぶつかるところで、一級河川に沿って上流へと向かって走ります。田園地帯が続きます。刈り取られた後の田んぼには、すぐ稲が伸びまた穂をつけています。二毛作はできないものかと、欲を出して考えてしまいます。途中には、集落ごとに古い神社や寺があります。一つだけ寄ったのですが、寺と神社が同じ敷地内にあり、日本では昔から神も仏も同様に人の信仰を集めてきたのだと痛感します。

 


昔は無かった所に新しい道がどんどんできて、今迄田舎と思われていた村に住む人も便利になりました。今は車社会です。車はびゅんびゅん通り過ぎていきますが、人の姿はほとんど見られません。子供達は学校へ、働き盛りは職場へ行っている時間帯だったので、高齢の人が家の中で留守番をしていたのかもわかりませんが、畑で農作業する人も見かけませんでした。山すその静かな集落が続きます。突然、私達の3メ-トル先に上から栗のいがが落ちてきました。パ-ンといががはじけて栗の実がこぼれました。山栗です。私達は自転車をとめて「はじけたばかりの栗の実よ。光ってとてもきれい」と言いながら、栗の実を拾いました。近くにも落ちていて15ケほど拾いました。少し先にはどんぐりも落ちていて、20ケほど拾いました。
 
 
 徐々に上り坂になり、私はギアチェンジをしながら一生懸命こぎますが、どうしてもスピ-ドは落ちてしまいます。そんな私を颯爽と追い越していく女性チャリダ-がいました。ヘルメットをかぶりサングラスをして、タイツにショ-トパンツ、Tシャツという装いで軽そうな専用自転車です。私は後姿しか見ていないので、てっきり若い女性と思い込みました。少し先で私を待っていたポアロは、前から彼女を見ています。「さっきのチャリダ-おばさんだったよ」と言うので、私は驚きました。私が目指すチャリダ-おばさん、あこがれのチャリダ-おばさんです。やる気、元気、勇気がわいてきました。もう少し時間がかかると思いますが、彼女のように坂道もなんのその、颯爽と自転車に乗って走り回りたいと、夢はどんどんふくらみます。



 今日の走行距離は36キロ、5時間のサイクリングでした。おじさんおばさんの二人には、少しきついものでした。山道で拾ったどんぐりと山栗の実を、大切に家へ持ち帰りました。

0 件のコメント:

コメントを投稿