先日テレビで、僧侶として第二の人生を歩まれている男性を紹介していました。その方は六十歳で仕事を終えられてから、僧侶の資格を取ったとのことです。京都にある妙心寺では、全国に増えつつある空き寺の対策にプロジェクトを組んでいるそうです。
住職のいない無人の空き寺は、全国に二万もあるそうで衰退への一途をたどっています。妙心寺では、一年の修行を経て僧侶の資格が取れるとのことです。希望者を募ったところ、全国からたくさんの人が集まりました。中でも多いのは、仕事を定年退職した男性が、第二の人生を僧侶になって人のため世のため、そして自分の生きがいのためにその道を選択された人たちです。
テレビで見た男性は、愛知県岡崎市から、和歌山県の山の中にある空き寺に入られました。十七年も無人だったお寺で、地域の住人は十二世帯です。その方は元々仏教に関心があり、時々座禅を組みにお寺へ行っていたそうです。現在の心境を聞かれて「欲もなく、地域の皆さんと仲良く、自然の中で心穏やかに暮らしています」と、おっしゃっていました。以前私が傾聴ボランティアで出会った先輩の男性は、仕事を終えられてから、福井県の永平寺で修行、勉強されました。そのあと僧侶にはならずに、傾聴の世界で活躍されています。ポアロの友人は建築の仕事をしながら、僧侶の資格を取り、お父さんが亡くなられたあと実家のお寺を継がれました。大阪で建築の仕事をしながら、愛媛県のお寺へ通っておられました。大変な暮らしが続きましたが、残念なことに昨秋亡くなられました。仕事を終えたあとの第二の人生を考えると、人生百年と言われる現代においては長い長い日々が続きます。自分に合った第二の人生を模索しなければなりません。
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