梅雨真っ只中の豪雨は、九州に大きな被害を起こし、中部地方にも被害が出ています。熊本県の球磨川が氾濫し、大分、福岡、佐賀を流れる筑後川も氾濫しました。テレビの映像で大変な状況を見て、何もできない私です。自然災害の怖さを見せつけられています。新型コロナウイルスが猛威をふるい、社会全体を震撼させてまだまだ収束の見通しが立ちません。いろんな分野に携わる人々は、厳しい状況に追い込まれています。そこへ自然災害の追い打ちです。国を挙げて、この国難を乗り越えねばなりません。
荒れ狂う筑後川を映像で見て、思い出の中の筑後川が豹変しました。転勤で東京暮らしが始まった頃のことです。日本の首都東京へは、修学旅行でしか行っていません。東京への憧れと、首都東京という大きく立ちはだかるような壁を感じていました。そんな東京で暮らすということに、嬉しくもあり、地方出身の気後れも抱えていました。武蔵野の面影の残る郊外での、暮らしが始まりました。素晴らしい環境でした。買い物に、散歩に、チャリダーにと、充実した毎日でした。遠くに富士山を眺め、大木となったケヤキ並木の下を通る時、いつも口ずさむ歌がありました。「思えば遠くへ来たもんだ」です。1978年発表の海援隊の歌です。歌詞に筑後川が出てきます。行ったこともない見たこともない大河、筑後川に自分勝手なイメージを膨らませていました。今でも憧れの存在です。
「思えば遠くへ来たもんだ」
作詞 武田鉄矢
作曲 山木康世
踏切の側に咲く
コスモスの花ゆらして
貨物列車が走り過ぎる
そして夕陽に消えてゆく
十四の頃の僕はいつも
冷たいレールに耳をあて
レールの響き聞きながら
遥かな旅路を夢見てた
思えば遠くへ来たもんだ
故郷離れて二十年
思えば遠くへ来たもんだ
この先どこまでゆくのやら
筑後の流れに
小鮒釣りする人の影
川面にひとつ浮かんでた
風が吹くたび揺れていた
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