私の家の近くには、修学旅行生がよく利用する旅館がたくさんあります。旅館の玄関前には「おこしやす」「歓迎○○中学校様」と書かれた迎えの看板が掲げられています。今まさに修学旅行シーズンで、旅館から少し離れた道幅の広い道路に、観光バスが何台も停車し、たくさんの修学旅行生が降りてきます。旅館の人が何人か、法被を着た番頭さんらしき人も、迎えに出ています。
|
本能寺併設の旅館 |
|
おこしやす |
|
大通りでバスが待機 |
|
木戸孝允旧宅跡の旅館「石長」 |
|
遠くから「おこしやす」 |
そして昔は見られなかった新しい現象が、何年前からか起きています。翌朝、旅館の前にはタクシーがずらりと並び、タクシーを利用しての自由行動が始まります。タクシーに定員いっぱいで乗り込み出発です。朝から夕方まで、各グループが計画した方向へ出かけます。京都の名所ではタクシーの運転手さんが子供達を案内・ガイドしている場面によく出会います。特に清水寺や新京極、寺町通りは人気があるようです。従来の修学旅行では、数時間の自由行動が計画されていて、場所も狭い範囲に規制し、先生方は、何事もなく自由行動が終わるのをハラハラして見守っておられたことと思います。そのことを考えれば、タクシーの運転手さんにすべてを任せるというのは、学校側にとってもよい方策だと思います。子供達も修学旅行先で、先生とは違う大人の人と出会い、接するということは、よい経験になるでしょう。おそらく二泊三日の修学旅行だと思いますが、最終日の朝には、旅館の人が数人出て子供達を見送ります。観光バスが見えなくなるまで手を振り続けておられます。それにこたえてバスの中から子供達も手を振っています。
修学旅行という短い時間の中での人と人との出会いは、貴重な一期一会です。京都へ来る修学旅行生達に出会うたび、私の頭には「修学旅行」の歌が浮かび、いくつもの修学旅行が思い出されます。
0 件のコメント:
コメントを投稿