1965年に発表された日本の反戦歌の一つです。ベトナム戦争のさなかにつくられた曲です。作詞谷川俊太郎、作曲武満徹です。当時、たくさんの若者たちに歌われました。戦後75年が経った今、日本は平和な国になりました。しかし世界では、まだ戦争というものが消えてはいません。新型コロナウイルスの猛威が世界を襲い、人間の死が身近な存在となっています。
「死んだ男の残したものは」
死んだ男の残したものは
ひとりの妻とひとりの子ども
他には何も残さなかった
墓石ひとつ残さなかった
死んだ女の残したものは
しおれた花とひとりの子ども
他には何も残さなかった
着もの一枚残さなかった
戦争によって死んでいった人たち、男、女、子ども、兵士、かれら、歴史と歌は続きます。
一人の人間の死は、何を残していくのでしょう。考えさせられます。コロナウイルスにより死に至るというものは、戦争ではありませんが人の終焉です。何も残さなかったというのも、一つの美学です。音楽、絵画、文学などの芸術分野では、作品とともに名は永遠に残ります。一般凡人は、何を残すのでしょう。財、名誉、子孫などもあります。何も残さなかったという旅立ちに向けて、人生の後始末を頑張らねばなりません。頑張ろうと思います。
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