以前よく見ていたテレビ番組にケンミンショーというのがありました。47都道府県のふるさと自慢が面白おかしく披露されます。三重県を取り上げた時には、夢中になって見たのを思い出します。いろいろある中で、他府県の人が食べたことのないと驚くものが登場しました。「お茶あられ」です。私は小さい頃から食べ慣れてきました。
ちょうど今頃の時期になると、農家ではかきもちやあられをつくります。朝早くからパンパンと発動機の音を響かせて、かきもち、あられ作りが始まります。子ども心にも、その行事が嬉しくて早く起きました。かきもちやあられは、子どもにとっても、大人にとっても、楽しいおやつの一品です。ごまや、海苔などをまぜて、いろんな味に工夫されます。数日間乾燥させてから、かきもちやあられの大きさに切ります。納屋には蚕だなのようなものが作られ、また数日間干します。そしておやつとして「お茶あられ」が登場します。お椀にあられを入れて、塩を少しかけます。それから熱いお茶をかけていただきます。素朴なおやつですが、大人も子どもも大好きでした。
ケンミンショーを見るまでは、三重県独特の食べ方だとは知りませんでした。私は今でも、冬場には「お茶あられ」を食べています。田舎あられと称するものを、買ってきます。香ばしい「お茶あられ」が、遠く過ぎ去った子ども時代を思い出させてくれます。
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