先日京都の寺町京極商店街を通った時のことです。通りの右にも左にも「寺町京極50th Anniversary」と書かれた旗が掲げられているのに気づきました。何が50年なのかわからなかった私は、家へ帰ってからタブレットで調べました。
寺町京極商店街の創立は、1966年でちょうど今年は創立50周年となります。その記念式典が、市役所横のホテルで先日執り行われたそうです。通称コンパッソ(イタリア語で羅針盤)寺町と呼ばれ、三条と四条の入口にあるモザイクの羅針盤が、商店街のシンボルになっているとのことです。京都に住んで15年以上経っていますが、そのことは知りませんでした。寺町京極商店街は何十回も通っているのに、シンボルであるコンパッソに気づきませんでした。
寺町と三条の交差点にありました |
これがコンパッソです |
大正から昭和にかけて発展し、寺町の三四会として隆盛を極め、三条と四条を結ぶこの商店街は、衣料雑貨店を中心に、多種多様な約170店舗が並ぶアミューズメントロードになっています。国内から国外からたくさんの観光客が訪れています。京の台所と呼ばれる錦市場がぶつかったところにある錦天満宮には、学問の神様と呼ばれる菅原道真が祀られており、その鳥居はみんなの目をひきます。驚くことにその鳥居の端は、ビルに突っ込んでいるのです。
寺町通りの歴史は古く、1590年に豊臣秀吉が、京都大改造計画の一環として、この地に寺院を集めたことから始まります。江戸時代には、書物、数珠、文庫、筆、薬などを商う商人や、紙や三味線などの職人たちがこの道沿いに集まり住み、現在の商店街の原形ができました。今も残る老舗の多くは、このころに栄えたお店が代々引き継がれてきた名店です。
最近では、寺町にあった銭湯が姿を消し、7月1日からホテルが開業しました。商店街の真ん中にあった創業47年のスーパーも閉店し、現在ホテルが新築中です。豊臣秀吉の京都大改造から426年が過ぎ、時代の移り変わりとともに変化する商店街の姿は、長い歴史を感じさせます。その長い歴史に想いを馳せました。
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